2019年09月27日 1593号

【さようなら原発集会に8千人/避難者追い出し、無責任体制許さない】

 福島原発事故から8年半。さようなら原発集会(主催:「さようなら原発」1千万人署名市民の会)が9月16日、代々木公園で開催。心配された雨も昼には上がり、8千人が集まった。

 強制起訴された勝俣恒久東京電力元会長ら旧経営陣3人の刑事訴訟は判決を19日に控える。3人を告訴告発、有罪判決を求めて活動してきた福島原発刑事訴訟支援団の地脇美和事務局長がこの間の闘いと37回に及んだ公判の経過を報告。「これ以上、無責任体制を許すことはできない」として裁判所が安倍政権に忖度(そんたく)せず有罪判決を出すよう求めた。また、公判の経過をまとめた動画『東電刑事裁判 動かぬ証拠と原発事故』を1人でも多くの人に拡散するよう参加者に訴えた。

避難者とともに闘いぬく

 避難の協同センターの熊本美禰子さんは「福島県は国家公務員宿舎に住む区域外避難者に2倍家賃を請求し追い出しを図っている。今住んでいる避難者は都営住宅に応募しても当選せず行く場所のない人たちや、障害者手帳を持っている人たち。セーフティネット契約書の内容もよくわからず契約を結んだ人もいる。県は最後の1人まで寄り添うと言ったはずだ」と追い出し政策を強く批判。寄り添うどころか「最後の1人まで徹底的な追い出し」を公言する国・福島県と闘い抜く意思を明らかにした。

 福島原発かながわ訴訟原告団長の村田弘さんは「避難者が追い詰められている。明日から生きていけるかどうかもわからない。こんな政治でいいのか。追い出し政策にあらゆる手段で最後まで抵抗していく」と決意を表明すると会場から拍手が起きた。

 事故直後から子どもの甲状腺検査などの健康調査に取り込んできた茨城県の市民は「国が子どもたちに何の手もさしのべない中で、市民がここまでしなければならないのが原発災害。こんな事故は二度とごめんだ」。東海第2原発差し止め訴訟の原告が宮城から静岡まで266人に上ったことも報告。被告・日本原子力発電は「事故でも放射性物質が住民に到達することはあり得ない」とする12ページの書面を提出するだけで、口頭では一度も反論しないという不誠実極まりない姿勢を続ける。「19日の刑事裁判の判決をみんなで聞きに行こう。裁判所に行列を作り、いい加減な判決は許さないという姿勢を示そう」と呼びかけた。

住まい守る10・26集会へ

 集会では、家賃2倍請求・明け渡し訴訟の動きに対抗して“住まいと人権を守ろう!10・26集会”(18時30分〜東京・文京区民センター)も呼びかけられた。攻撃にさらされている国家公務員宿舎入居者とともに人権侵害を止めようと、東京や京都など避難当事者が支援拡大を訴えている。

 この後、参加者たちは原宿と渋谷の2コースに分かれてデモ行進。「追い出しやめろ」「再稼働反対」などとコールすると、親指を立て、ピースサインで賛意を表す外国人の姿も見られるなど、反原発世論の根強さを示した。





起動強行に「大飯4号動かすな!」 関電本店前行動

 9月13日、関西電力大飯原発4号機の起動の動きに対し、全交関電前プロジェクトは小雨の午前から「黄色の核ゴミドラム缶」を背負って関電本店前で行動開始。昼前には毎週金曜に抗議行動している方々とも共に声を上げました。私たちは10名ほどで行動し、夜の星空交流会でも抗議。21時起動がわかり、世論をあざ笑うようなやり方は許されません。この怒りをパワーに変えがんばろう!!

(全交関電前プロジェクト・安井賢二)

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