2000年08月11日発行652号

【南北共同宣言後の統一マダン 東京・荒川 「私たちは一つの民族」】

 6・15南北共同宣言は、在日韓国・朝鮮人に祖国統一への希望を与えている。七月に、東京・大阪・京都など全国数か所で開かれた統一マダン(広場)は、いずれも例年を上回る参加者でにぎわった。

 第七回統一マダン東京は七月二十日、荒川区内で開かれた。会場には、南北首脳会談の様子を伝える新聞のパネルや歓迎の横断幕が張り出され、お祝いムード一色。家族連れ・学生・年配者、誰もが表情は明るい。

 参加者は車座になり酒をくみ交わしながら中央舞台で演じられる民族舞踊、武術のテコンドーに拍手を送る。

 この日のハイライトは、荒川区地域の在日朝鮮青年同盟と在日韓国青年同盟の若者が一緒に演じたアンサンブル『私たちは一つの民族』。「分断の悲しみを同胞である喜びに変え、一つの祖国・一つのマダンを作り上げよう」「所属・団体の違いによる反目を乗り越え、手を取り合おう」。歌とセリフで喜びと希望を表現した。

必ず統一できる

 主催者あいさつは祖国統一汎民族連合日本地域本部・崔哲教(チェ・チョルギョ)副議長。「祖国は一九一〇年から日本帝国主義に植民地支配され、四五年以降は米ソが駐留してきた。外部干渉を受けず、自主的に解決していくことがアジアの平和につながる。遠くないうちに必ず統一できる」と力強く発言した。

 会場では、「米軍基地撤収を求める女性一万人宣言署名」(呼びかけは韓国民主主義民族統一全国連合など)が取り組まれた。南北共同宣言は、在韓米軍の撤収を焦点化させている。「駐韓米軍の撤退は逆らうことのできない時代の流れ。沖縄の基地とともに、撤退こそが東アジアの平和と安定につながる」と訴える。

 フィナーレは、韓国からやってきた労働歌謡グループ・コッタジのコンサート。「光州より近いピョンヤンになぜ行けないのか」−リズミカルな『ソウルからピョンヤンまで』に合わせて思い思いのスタイルで踊りだす。歌手のパク・ヒャンミさんは「今まで四回来日したが、南北分断の下で同胞と会うことはむずかしかった。今回みなさんに会え感動した。国家保安法撤廃、米軍基地撤去など、今後やることもたくさんあるが、お互いを信じ合い壁を一つ一つ打ち壊そう」とアピール。最後の『統一アリラン』では中国・フィリピンなど在日外国人も日本人も、老いも若きも、みんなが肩を組んで歌った。

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