『トゥーヌーマーヌー』
ステージでマブイ込み
|
|
「トゥーヌーマーヌー」とはオロオロしている状態を表す言葉で、沖縄ではどうしていいのか分からないとき、何が何やら分からないとき、”トゥーヌーマーヌーしている”と言います。
唐の世から大和の世、アメリカ世、そしてまた大和の世と、歴史の変遷を見てきたのが沖縄です。72年に本土復帰してからも、復帰ショック、オイルショックにドルショック、さらに海洋博ショックと、相次ぐショックの連続に右往左往している沖縄人の心を表現して1975年に作った歌です。
トゥーヌーマーヌーをテーマにしていますが、この歌は明るく作ってあります。みんな揃ってトゥーヌーマーヌーしましょうとまで呼びかけています。実は、トゥーヌーマーヌーのほんとうの意味を分かっている人は、あまりトゥーヌーマーヌーしないものなのです。そのためには世の中の動きをちょっと覚めた目で見るように鍛えていけばいいのです。
また、この歌には地球の環境問題とも相まって人々に警鐘を鳴らしています。昔から琉球人は、ニライカナイにつらなる海を死滅させれば必ず罰が来ると信じていました。海洋博やCTS(石油備蓄基地)設置などの開発の流れがこのまま続けば、人類は破滅に向かっていく。そうならないための祈りとしてマブイ(魂)込みをしています。