2001年06月22日発行694号

第10回  カベールの彼方

詞 中里 友豪 / 曲 海勢頭 豊

島のリーフを月が照らし祭りが神を迎える頃
二人だけの砂のキャンバスにひとすじの赤い血流し
遠くを見つめて燃えていた燃えていた
あーカベールの浜に風は立ち
浜木綿の露は夢を濡(ぬ)らせど
カベールの彼方サバニは消えて帰らない  〃

島に祭りの季節が来ればあの日の夢を波が洗う
神を求めアダンのアシャギに人知れず夢の棘埋め
黒髪さらして風の中風の中
あーカベールの浜に声和して
裸足の踊りは時を跨(また)げど
カベールの彼方おもろは消えて闇ばかり 〃

白い女は走る七つ橋七たび渡り
七たび怯(おび)え走る闇に追われて
女は走る 女は走る 〃 エーファイ 〃 〃 〃

あーカベールに風は立ち
さんざめく潮騒が今日も呼んでいる

カベールの彼方帰らぬ夢よ帰らぬ人よ帰らぬ人よ

JASRAC 出0107222−101
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