沖縄的で自由な夢を
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1983年、沖縄本島北部の東村青年団協議会主催の「やんばるコンサート」で発表した作品で、経済力に物をいわせる本土の芸能界への皮肉をこめています。
復帰後、本土の音楽文化が大量に流れ込んできました。とくに本土の芸能界は、歌手やタレントたちを連れてきては、キャンペーンと称して多くの人を集め多くのお金を持ち去っていきました。混血の可愛い女の子が多かった沖縄では、スカウトも目立ち、それにつられて芸能界に憧れる子どもたちが増えていったのです。カラーテレビの時代でスポンサーは化粧品会社が多くなり、歌は下手でも可愛いければ通用するタレントがもてはやされる時代でした。
この歌は、そのような風潮に負けないで、自分たちは自分たちの価値観で頑張っていくんだ、ということを呼びかけています。思無唆(しむさ)とは、”それでいいさ”という意味の言葉です。
今流行っている偽りの価値観にしばられることなく、沖縄的で自由な新しい夢を求めて生きていこうじゃないか、そのためにみんなで手をつないでいこうじゃないか。そんなメッセージをこの歌に込めたのです。