ロゴ:国際法を市民の手に 前田朗 2005年08月12日発行899号

第72回『コリア戦犯法廷(3)』

 コリア戦犯法廷起訴状は、19の具体的な犯罪行為を列挙して告発している。

 第1に、アメリカ合州国政府は、朝鮮を分断した。家族、友人、社会、商業を分断し、北部と南部を完全に分離した。その目的は朝鮮(北朝鮮)を悪魔化し、恐怖と敵意をつくりだし、核能力を有する巨大な最新鋭の米軍を韓国に配備して、韓国を支配することである。

 第2に、アメリカ政府は、1945年以来韓国を占領し、1950年からは軍事力によって韓国の主権を制限し、独立を否定し、経済的に搾取し、文化を腐敗させた。

 第3に、アメリカ政府は、韓国に警察国家をつくりだし、愛国者、土地改革を求める農民、共産主義者、社会主義者、朝鮮に共感を持つ者を根絶し、駐韓米軍は朝鮮を威嚇し敵対し、1948年のロシア軍撤退以後、朝鮮に軍事支出を余儀なくさせた。

 第4に、アメリカ政府は朝鮮と韓国の間に緊張と敵意を誘発し、平和的統一を妨害し、韓国が朝鮮を併合できるように朝鮮を弱体化しようとした。

 第5に、アメリカは、韓国に、組織的殺人、投獄、拷問、監視、人権侵害をするように訓練し、支持し、支援した。それによって、共産主義者、社会主義者、朝鮮に共感していると思われた組織、対等な基礎での平和的統一を求めたり、米軍撤退を求める組織を破壊した。

 第6に、アメリカ政府は、朝鮮と利害関係のない16カ国を巻き込んで犯罪的な軍事侵攻を正当化するために国連憲章に違反し、自国の法にも違反して、戦争犯罪を正当化することによって、国連平和維持活動を破壊した。

 第7に、米軍は、朝鮮の民間人の生活や経済生産を攻撃目標とし、故意に破壊し、主要な都市町村を空爆した。

 第8に、米軍は、朝鮮全土の民間人・民間施設を直接攻撃目標とし、数万人の無防備な子ども、女性、男性を殺害し、民間家屋、商業施設、学校、病院、歴史的文化的施設、食糧倉庫、電力施設、通信施設、輸送施設を破壊した。

 第9に、米軍は、民間施設に無差別爆撃を行い、無防備の住民を殺傷し、重要施設を破壊した。

 第10に、アメリカ政府は、生物化学兵器などの禁止された大量破壊兵器を使用して、人民を殺害し、財産を破壊した。

 第11に、米軍は、朝鮮軍兵士に対して過剰な軍事力を行使し、無防備の部隊や捕虜を傷害した。

 第12に、米軍は、全朝鮮人民に対して戦争犯罪、平和に対する罪、人道に対する罪を犯した。

 第13に、米軍は、朝鮮の環境に対する戦争を遂行して、あらゆる動物の生命を破壊した。

 第14に、米軍は、故意にジェノサイドを行なうために、朝鮮に対して大規模な暴力を行使した。

 第15に、アメリカ政府は、朝鮮に過酷な経済制裁を課して、朝鮮人民を貧困化・衰弱させ、医療、飲料水、食糧その他の必需品を奪った。

 第16に、アメリカ政府は、経済制裁と封鎖を強いることで、朝鮮に飢餓、栄養不良をもたらした。

 第17に、アメリカ政府は、55年間、組織的に誤導したメディアによって、朝鮮への軍事介入、占領、人民に対する犯罪への支持を手にし、地政学的目標を追及した。

 第18に、アメリカ政府は、アメリカ憲法、人権憲章、国連憲章、国際法、韓国法と朝鮮法、日本法に違反して、朝鮮半島と人民に対する不法な決定を行なった。

 第19に、アメリカ政府は、今日まで55年間にわたって、核兵器に支えられた駐韓米軍を維持し、あらゆる法に違反した。

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