2005年12月30日発行918号

【ボーリング調査は阻止した 辺野古崎案も許さない】

現地の報告をする安次富浩さん(12月18日・東京)
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 12月18日、都内で「辺野古崎・ボーリング調査を阻止したぞ!米軍再編を許さない」と掲げた集会が開かれ市民ら110人が参加した。主催は市民団体で構成する「辺野古への海上基地建設・ボーリング調査を許さない実行委員会」。同実行委員会は、名護市辺野古沖の普天間代替海上基地建設阻止の現地の闘いと連帯して毎週防衛庁前で抗議行動を取り組んできた。

 辺野古では、座り込み闘争502日目の今年9月2日、ボーリング調査のやぐらが撤去され、辺野古沖案は断念に追い込まれた。続いて2プラス2(日米安保協議)中間報告に盛り込まれた辺野古崎案についても、県民の反発は広がっている。県内移設反対が8割に達する県民世論を受けて、沖縄県議会は全会派一致で反対の意見書を採択した。

 集会では、ヘリ基地反対協代表委員である安次富浩さんが現地の闘いを報告。「防衛施設庁は何を言っても閣議で決めたことと譲らなかったが、一人一人が抵抗していけば国も動かすことを証明できた。この勝利を確認しあいたい」の言葉に大きな拍手がわいた。辺野古崎案阻止の方針については「現地での座り込みを3月まで続けて抗議の意思を明確に示して島ぐるみ闘争へとつなげる。同時に座間や岩国など基地機能の強化が狙われている地域との共同行動を追求して小泉のいやがることをやっていく」と述べた。

現地とむすぶ連帯行動

 各団体からの発言でひときわ大きな拍手で迎えられたのは、日本山妙法寺の木津博充さん。木津さんは10月29日、嘉手納基地前でビラ配布をしていたところ不当逮捕され、20日間にも及ぶ拘留の後に不起訴釈放された。「これまでと同じ行動でも警察の対応は明らかに変わっていた。厳しい闘いのさなか、辺野古からも毎日抗議行動に来ていただいたおかげで釈放を勝ち取った。私たちは支援とは言わない。根本的なところでつながる連帯を強めてともに闘いぬきたい」と力を込めた。

 ジュゴン保護キャンペーンセンターは「国から出されている環境アセスメントの方法書で、辺野古崎周辺には特記すべき種が40種あると記載して断念している。環境保護の立場からも辺野古崎案はつぶせる」と指摘した。

 沖縄では、2プラス2の協議で米側に県外移転を提案をしなかったと、大野前防衛庁長官の発言が大きく取り上げられている。実行委員会はこの点について、16日に外務省と交渉を行ったことを報告。「念頭には常に置いていた」との外務省の発言に、会場からは「まったく意味がないじゃないか」と失笑が漏れた。

 実行委員会は、現地と連帯しての抗議行動を継続していく。

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