2007年07月13日発行993号

【非戦の町へ講演会 尼崎市でも無防備運動】

 戦争国家づくりへの対案である無防備地域運動は、全国20自治体に広がっている。北海道・札幌市では9月15日から署名運動がスタートする。阪神間の大都市、兵庫県尼崎市でも取り組みが始まった。

 6月30日、「つくろう! 非戦のまち尼崎を 市民の手で−前田朗さん講演会」が開かれた。主催は、尼崎市に平和無防備条例制定をめざす会準備会で、40人が参加した。

 5月に立ち上げた準備会を代表して高島ふさ子さんが経過と抱負を述べた。

 「尼崎市にも無防備条例が必要と切実に思ったのは、昨年国民保護協議会を傍聴したとき。ほとんど討議がなく意見が出ないまま計画が決まっていく現実。パブリックコメントも私ひとり。『有事』に市民生活も巻き込む計画が市民の知らないところで決まっていくことに疑問がわいた。かつては公害の町。今はJR尼崎事故やアスベスト被害で大事な命や健康が失われている。そんな尼崎市民だからこそ、安全で命が輝く平和な町づくりへの思いはどこよりも強いはず。市民の力と知恵を集めたい」

「一歩前へ出る運動」

 「憲法第9条の輝きを取り戻す」をテーマに講演した前田朗さん(東京造形大学教授)は、「『守れ』だけでは、守れるものも守れない。一歩前に出る運動が必要。積極的平和主義としての無防備地域宣言運動が市民の平和意識を活性化させる」と参加者を励ました。

 準備会では賛同を広め、学習会やフィールドワーク、シンポジウムを積み重ね、来春に署名運動をめざす。

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