2020年04月03日 1619号

【MDS集会 民主主義的社会主義の政策が生活危機を打開する】

 MDS(民主主義的社会主義運動)集会が前週に続き3月20日岡山、21日大阪、22日東京で開かれた。岡山は初の開催だ(詳報次号)。MDS書記長山川よしやすさんの基調講演(要旨前号掲載)、さまざまな分野の闘いの報告から民主主義的社会主義の政策とその実現が必要であることが訴えられた。

大阪集会/自分も社会も変革できると確信深まる

 大阪集会は「安倍政権のあまりに人びとの命、暮らしを蔑(ないがし)ろにする姿に怒りがおさまらない。主権者・市民の立ち上がりで、この社会を変革していこう」との主催者あいさつでスタート。

 山川よしやす書記長は「変革の展望は、政策とその実行者がいることだ。民主主義的社会主義に確信を持ち、一緒に闘おう」と呼びかけた。地域変革に取り組む「憲法いかそう茨木市民の会」の山本よし子さんから、4月5日告示の市議会選挙で「市民の命と暮らしのために税金を使う茨木市に変えていきたい」と決意表明があった。

 政府の科学的根拠のない「コロナ自粛」被害との闘いは基本的人権を守る重要な闘いだ。MDSの医療メンバーは、新型コロナウイルス感染症治療薬の研究は企業の利益拡大を優先していることを暴露。科学的知見に基づいた対策こそが必要であることを強調した。

 兵庫県西宮市の高齢者介護の小規模デイサービスでは、「コロナ対策」を口実に大手有料老人ホームなどが高齢者を通所させない事例が発生。事業所を運営するメンバーは抗議行動に取り組んだことを報告した。

 MDSの活動が出会いをつくり変革へ前進している。

 参加者の中にMDSメンバーの戸別訪問活動で知り合った人がいた。「何度も来てくれた。世の中に必要なことを考えることができれば」と参加の動機を語る。MDSに参加して2か月のメンバーは「諦めずに声を上げることで、変わっていくものもある。私の心は動いた」と変革への手ごたえを語った。集会終盤、小人数に分かれてのグループ感想交流で、「自分を変える」目標を実行する「月桃の花」歌舞団メンバーは「DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)の政策が実現できたら格差はなくせると思う。友達にも自分の言葉で伝えていきたい」と発言した。




東京集会/民主主義的社会主義を語りあう

 「民主主義的社会主義を語ろう」と多くの分野から取り組みが報告された。

 「月桃の花」歌舞団・福島の女性は「大熊町の線量は3〜5マイクロシーベルト。友人はそこで作業している。私に何ができるのか。MDSの仲間に相談し前向きになってきた思いを伝えていきたい」。「被ばくの牧場を描いて中学校で鑑賞会をしている」と画家の山内若菜さん。ある先生から「自ら前に立って読み取れるような大きな絵がいい」と共感された。「絵を見て、自分なりの答えを見つけ出せる“子ども力”が大事だ」と語った。

 新型コロナを口実とした緊急事態宣言の動きなどに対する安倍首相・加藤厚生労働大臣あて請願書提出行動(別掲)の報告も。ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)東京北部地域の高瀬幸子さんは「危機煽りではなく、PCR検査の徹底、医療体制の整備こそ問われている。病院の現場では感染症対策が追いつかず、エプロンをごみ袋で代用している」。

 地域変革の闘いでは、日野市議・有賀精一さんが「元副市長の不正を追及してきたが、議会も責任がある。市議会を市民の手に取り戻す」と決意。横浜市鶴見区の佐々木美智子さんは「市長はカジノ、花博、オペラ劇場と市民の税金でハコモノばかり」と市長リコール運動を報告し、3・28「カジノいらない横浜パレード」を呼びかけた。

 平和と民主主義をともにつくる会・東京の石島孝さんは足立区でのフードパントリーの取り組みを紹介。「区に対して具体的な経済支援の施策を求める力に変えていきたい。民主主義的社会主義運動を地域で広げたい」と語った。

 最近MDSに加盟した女性は「会社の不正を明らかにしたらパワハラを受けた。安倍は嫌い。それを許している日本の風潮が嫌い。そこを変えるため加盟した」と述べ、励ましと歓迎の拍手を浴びた。

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