2021年07月02日 1680号

【みるよむ(589)2021年6月12日配信 イラク平和テレビ局in Japan イスラエルのパレスチナ空爆を許さない−DSA議員は米国の責任を問う−】

 2021年5月13日、DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)の連邦下院議員たちがイスラエルのパレスチナ空爆に反対する演説を連邦議会で行った。6月12日の配信はその映像だ。

 ラシーダ・トレイブ議員は、両親がパレスチナ出身で祖母は現在もパレスチナに居住している。イスラエルの空爆が子どもを含む二百数十人ものパレスチナ市民の命を奪ったことを糾弾。パレスチナ人を隔離し土地を奪い入植地にするアパルトヘイト体制、そのイスラエルを支持し続ける米国政府・議会を厳しく批判した。

 トレイブ議員はパレスチナ現地の若い母親の手紙を紹介した。母親は、子どもを自分たち両親の部屋で毎晩一緒に寝させている。空爆で家族が命を奪われたときに一人だけ取り残される悲しさを避けるため、つまり一緒に死ぬためなのだ。彼女は悲しみと怒りの涙を隠さない。そして公民権運動と労働者階級の町デトロイトの民衆の闘いを受け継ぎ、パレスチナ民衆の闘いへの連帯を表明した。

 アレクサンドリア・オカシオコルテス議員の両親は米自治州プエルトリコ出身だ。議員は、米軍基地があるプエルトリコ・ビエケスでの自らの体験を語る。「少女だった私が眠りに入ると決まって爆弾の爆発音が響いた」。米軍は「訓練」と称したが、住民を標的にした「訓練台だった」。パレスチナ空爆とビエケスでの空爆訓練は同質と指摘し、米国はパレスチナ人への不正義と人権侵害に一役買っているとその責任を問う。

沖縄の闘いにもつながる

 DSA議員の演説は全米、全世界に広がったイスラエルの空爆反対闘争と一体で停戦実現の力となった。自らの体験に基づく徹底した戦争反対の姿勢は、沖縄新基地反対闘争との連帯につながるものだ。日本からも連帯し、このDSAと共にZHAP(ZENKO辺野古プロジェクト)の闘いを大きく進めたい。

(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)

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