2021年07月09日 1681号

【オリンピックは私たちを殺す/開会式まで1か月、反五輪デモに850人】

 あってはならない東京五輪開会式まで1か月の6月23日、「反五輪の会」「オリンピック災害おことわり連絡会」など8団体により「オリンピック・パラリンピック反対全国・全世界同時行動」が呼びかけられ、東京では、都庁前を出発し新宿の街を一周するデモに850人が参加。日本の反五輪行動ではかつてない広がりとなった。

 海外メディアが殺到する都庁正面玄関前で、主催者が「オリンピックは私たちを殺す。全世界がコロナ感染症とその経済的打撃に苦しんでいるさなか、絶対に開催してはいけない」と訴える。「きょうは沖縄の慰霊の日。遺骨が眠る土砂を埋め立てに使うな、とハンストも闘われている。沖縄の人たちとも連帯し、行動に取り組む」

 18年ピョンチャン冬季五輪反対運動の韓国市民、24年夏季五輪開催地の仏パリ市民、28年開催地の米ロサンゼルス市民からメッセージが事前に、またリアルタイムで寄せられた。世界中の人びとが、パンデミック下の五輪開催に怒りの声を上げている。

 都教委包囲・首都圏ネットは、子どもたちを五輪観戦に動員するなと求めた都教委要請行動を報告。「都医師会会長も『子どものオリパラ動員は間違い』と。都教委がやろうとしているのは戦争末期の学徒動員と同じ」。都庁第2庁舎16階の都教委前の廊下に並んで抗議したという。

 「五輪の暴力を押し隠すため、ジェンダー平等の美しいスローガンが使われてきた。フェミニストとして『断固としてノー』だ。五輪による公的資源の浪費、人びとの命の軽視を許さない」と告発したのは、アジア女性資料センター。

 デモでは、「オリンピックやめろ」「中止だ 中止」「命を守れ」「電通・パソナは大儲け」「暮らしを守れ」の声を轟かせた。

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