2021年07月23日 1683号

【辺野古サンゴ訴訟 最高裁が不当判決/2裁判官が画期的な反対意見/設計変更 知事の不承認にはずみ/不承認を支持する「辺野古ブルーアクション」へ】

 辺野古新基地建設に向けた沖縄防衛局のサンゴ移植許可申請をめぐって農林水産大臣が沖縄県に対し、許可するよう是正を指示したのは「国の違法な関与」だとして県が取り消しを求めた訴訟で最高裁第3小法廷は7月6日、県の上告を棄却。農相の指示を「適法」とした一審福岡高裁那覇支部判決が確定した。

 翌7日、最高裁西門前。不当判決に抗議する緊急アクションが「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会の主催で行われた。「政府・防衛省に忖度した判決糾弾」と怒りをぶつける一方で、参加者が注目したのは、5人の裁判官のうち2人が「県が許可しなかったのは違法とまで言えない」とする反対意見を述べたこと。辺野古新基地にかかわる訴訟で反対意見が付されたのは初めてだ。

 主催者あいさつした野平晋作さんは「反対意見は『護岸工事にのみ着目して移植の是非を判断することは“木を見て森を見ず”の弊に陥る』と強い言葉で批判している。沖縄県の不承認を断固支持する運動を全国に広げ、反対意見を述べた2人の裁判官の“法の番人”としての良心に応え、県の主張に正義があることを示そう」。協賛した総がかり行動実行委員会の東森英男さんも「新基地反対の闘いと沖縄県の取り組みが最高裁裁判官の中にも反映している結果」と評価した。

 国会包囲実行委は、▽玉城デニー知事の設計変更申請不承認発表の翌日に首相官邸前行動▽発表から1週間、ブルーを身に着け各地で意思表示▽発表後の金曜に「オール沖縄会議」の行動と連帯し総がかり実行委との共催で官邸前大集会―などの行動を提起している。



那覇市議選で多和田栄子さん当選

 7月11日投開票の那覇市議選で、ZENKO沖縄が推薦した多和田(たわた)栄子さん(社民党沖縄県連副代表)が4期目の当選。福島みずほ党首(右)とともに市内を街宣し、ZENKOも選挙戦に参加し当選の一翼を担った。多和田さんはZHAP(ZENKO辺野古プロジェクト)の呼びかけ人の一人。

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