2021年08月27日 1687号

【8・14日韓で平和市民共同行動 朝鮮半島平和宣言・ZHAP運動を共に 金学順さん証言30年を受け】

 8月14日、ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)と韓国・対案文化連帯の共催で「東アジアの平和のための日韓平和市民共同行動」が行われた。朝鮮戦争の終結を求める「朝鮮半島平和キャンペーン」と辺野古新基地建設を止めるZHAP(ZENKO辺野古プロジェクト)、2つの署名運動を日韓両国で展開。夜には「日韓平和市民交流会」として活発な意見が交わされ、東アジアの平和のための運動に向けて、固い連帯が築かれた。

 この日は、金学順(キムハクスン)さんが日本軍「慰安婦」被害者として初めて公開証言した1991年から30年目。対案文化連帯のチャン・スヒさんは「私たちの社会は彼女たちの叫び、証言を、なぜ45年経たないと聞き入れることができなかったのか」と自ら問いかけ、「マイノリティの叫び、証言が抑圧される社会システムがあるからだ」と分析。「それに問題提起をしてこなかったことは賛同する側にいるのと同じだ」と自戒も込め、金学順さんの発言の意味をかみしめ「何を遂行していくべきか」と提起した。

 それは昼間の日韓の共同行動で活かされている。プサンでは軍「慰安婦」らの証言内容を「私たちが証人となって、その声を届け責任を追及しよう」と日本大使館前の「平和の少女像」に並び証言を朗読した。思いを次の世代に伝えたい。

 日本では、「日本の戦争への加害、今起き、起こされようとしている戦争について考える機会」として各地で「軍備よりコロナ対策」「菅改憲NO」「南西諸島軍基地化反対」などをアピール。交流会でも行動報告とともに、ZHAP運動の国際的意義を強調した。

 2つ署名運動は活発だ。首都圏3か所、関西7か所で取り組まれ、若者が中心となった足立区北千住駅前では、朝鮮学校卒業生など朝鮮にルーツを持つ若者との対話も生まれた。この日のZENKO集約分だけでZHAP、キャンペーンとも55筆。プサン市でも平和宣言署名とともに、初めて街頭でZHAPのQRコード署名を呼びかけ、運動のスタートが切られた。

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 関西各地でも、「朝鮮半島終戦平和キャンペーン」を柱に日韓共同行動。

 午前中は兵庫県西宮市と大阪府寝屋川市で取り組まれ、韓国から来日している若者も署名。午後は、京都市伏見区、大阪府堺市・茨木市・枚方市でも実施され、大阪市JR京橋駅前では26人が宣伝し、ZHAP署名が33筆、「朝鮮半島平和宣言」署名32筆が集まった。

 各地でパネル、バナーを貼り出し、マイクアピールや朝鮮半島終戦平和キャンペーンの歌を流すなどの工夫も。通行する市民の注目を集める署名行動となった。

 
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