2021年10月08日 1693号

【遺骨土砂使用しないよう求める意見書 全会一致で請願採択 大阪府 太子町議会】

 9月22日、大阪府太子町議会最終日。議会は「『沖縄県戦没者の遺骨等を含む土砂をあらゆる埋立てに使用しないよう求める意見書』の提出を求める請願」を全会一致で採択した。

 太子町は直後に衆参両院議長、内閣総理大臣、防衛大臣、厚生労働大臣等10機関に1部ずつこの「意見書」を送付した。全国に広がる「意見書」採択に合流できたこと、具志堅隆松さんの要請に最低限度ではあれ応えられたことに少しばかりの充足感を覚えている。

 経過を報告する。この行動は、核兵器禁止条約発効の日(2021年1月22日)、駅頭宣伝行動時の話を契機にしている。3月議会には太子町在住の3人連名で「核禁条約調印・批准を求める意見書」の提出を求める請願を議会に出した。残念ながら惜敗だったが、請願者3人で10人の全議員宅をアポなしで訪問し訴えた(不在のため3回目に会えた人もいた)。直接家に行って面談し、本音や地域事情も話してもらえた。

 重要な成果は、「意見書」への自民党の同志≠得たことだ。ポイントは「本土では墓参りに行けばお墓に骨が入っているのは普通。でも沖縄では納められていないことが多い。それが沖縄戦の真実です。親類縁者でいまだ骨が戻っていない方はおられませんか。骨として戻ってきたのは何だったですか。非人道的と思われませんか」といった会話だった。その中で「平和の礎(いしじ)」に刻銘された大阪府出身者2400人の内1人太子町出身者がいることも判明した。ご遺族の承認を得て交流したいと考えている。

 こうした戦没者遺族は全国に存在する。具志堅さんが要請を送った1743全議会での採択をめざそう。河内長野市、松原市、柏原市でも動きが始まっており、南河内全域に広げることを決意している。それが辺野古新基地建設阻止に直結する道である。

(堺・河内長野全交 太子町 湯川恭)

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