2021年10月08日 1693号

【医療費削減政策の転換を/地域から総選挙勝利へ/神奈川・三多摩集会】

 9月25日横浜・鶴見区、26日東京・日野市で開かれた神奈川・三多摩集会は、医療問題研究会の室生祥(やすし)医師から講演を受けた。

 室生さんはワクチン接種副作用の心筋炎をめぐる厚生労働省のコメント「コロナ感染に伴う心筋炎リスクもあり、接種のメリットは大きい」を取り上げ、「イスラエルの論文に『コロナ感染後の心筋炎リスクは18・3倍』とあるが、同論文は『接種後の心筋炎リスクは非接種者の3・4倍』とも。接種後のリスクは、コロナ感染後ではなく非接種者に発生するリスクと比較すべきだ」と安全性評価のすり替えを批判した。

 政府の「地域医療構想」=公立・公的病院の統廃合の来年度予算概算要求から「感染症対応の観点」「感染防止対策」の文言がなくなっていることを指摘。衆院選勝利で野党の共通政策「科学的知見に基づくコロナ対策の強化」「従来の医療費削減政策の転換」を実現しようと呼びかけた。

 質問に「検査・隔離は絶対やるべきだ。和歌山県や鳥取県、福井県などで実施例がある。病院でクラスターが起きていないのは入院患者に必ずPCR検査しているから。学校での定期的検査も考えるべきだ」と応じる。「ワクチン打つか打たないか迷っている」との相談には、「どちらでもいい。打つにしても打たないにしても僕らは実験台になっている。コロナ感染症にかからないための基本は、社会的には検査の拡大と隔離、個人ではマスクと手洗い、一定の距離を保つ、換気―を徹底すること」とアドバイスした。

 三多摩集会には、東京21区の市民と野党の共同候補、大河原まさこ衆院議員から「現政権の、まず自助ありきの考え方では、救える命も救えない。『政権交代』しかない。市民も野党も力を合わせる時」とのメッセージが寄せられた。

 あるが精一・前日野市議は「市長選・都議選の共闘運動をさらに発展させ、市民が前に出て訴え、あらゆる機会に人とのつながりをつくり、大河原さん当選へ全力で闘おう。それが来年2月市議選の勝利に直結する」とアピールした。
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