2021年10月15日 1694号

【1694号主張 立憲民主党・共産党の政権協力歓迎 総選挙で岸田自公政権倒す】

岸田政権に期待なし

 10月4日、岸田文雄自民党新総裁が内閣総理大臣に就任した。国会会期末10月14日に衆議院解散、19日衆議院選挙公示、31日投開票の日程となった。

 コロナ失政で菅内閣が倒れ、自民党の看板をすげ替えたが、支配層は岸田内閣への期待をあおることができていない。「安倍かいらい」批判への弁明に追われ、汚職疑惑の甘利明を自民党幹事長にすえるようでは盛り上げようがない。新内閣は総裁選でのメディアジャック効果にすがり、実際の政策や野党の追及で化けの皮がはがれる前に、急いで票のかすめ取りを狙う。

 だが、自公政治がコロナ無策と人災である医療崩壊≠ナ1万7千の命を犠牲にし、病院外の死亡が817人(警視庁調べ)に及んだ事実はかくせない。中小業者や市民の生活はどん底だ。自公政権に市民がノーを突きつける総選挙になる。

画期的な政権協力

 政権選択を問うこの総選挙で9月30日、野党第一党の立憲民主党と日本共産党が政権協力で合意した。(1)自公政権を倒し新しい政治を実現(2)市民連合と合意した政策を実現する範囲で閣外協力(3)両党が候補者を一本化した選挙区で勝利をめざすというものだ。画期的なことで大きく歓迎する。

 これまで自民党政治に変わる野党の「連合政権構想」はおしなべて「共産党を除く」であった。グローバル資本が資本主義体制維持のために、共産党を絶対に政権に入れないとしてきたからだ。今回、様々な妨害にもかかわらず政権協力に合意できたのは、根本的変革を求める市民の運動の前進があったからだ。

 医療削減を転換するコロナ対策、格差・貧困是正、社会保障充実、富裕層課税強化など新自由主義から脱却する政権ができることは、市民要求の実現に大きな前進となる。MDSが掲げる民主主義的社会主義の政策実現への道を開く。

市民が前に出る選挙戦を

 そのためには総選挙で勝利し政権交代させなければならない。立憲野党と市民の選挙協力を強めよう。選挙区候補一本化を勝てそうなところで≠ニせばめてはならない。横浜市長選で、山中現市長が無名の新人候補でありながら元閣僚の大物候補に圧勝したように、コロナ対策、経済政策など争点を明確にし、市民と共同して闘えば勝てるのだ。

 選挙区で明確な対決点を作り出し、市民と立憲野党勢力が総結集し、コロナ第6波から命とくらしを守る政策を訴えることだ。貧困の拡大から生活を回復させる経済・社会保障・教育政策を語ることだ。

 市民と野党の共闘候補勝利のカギは、さまざまな市民が自ら前へ出て共闘の動きを見せ、多様な形態で対話をひろげることにある。歴史的な総選挙勝利へともに闘おう。

 (10月4日)
MDSホームページに戻る   週刊MDSトップに戻る
Copyright Weekly MDS