2021年10月15日 1694号

【議会を変える 東京都足立区議 土屋のりこ 政策実現のプロセス/パントリー補助増額へ】

 足立区議会は、第三回定例会の真っ最中ですが、今議会で早速いくつか要望事項の実現を見ることができました。

 7月にヒアリングをおこなったひとり親支援団体からの要望で「児童扶養手当がぎりぎり受けられない層が行政サービスからはじかれて厳しい」。意見を受け、区長との予算要望でも重点項目として、求めました。

 今回、示されたのは、▽ひとり親に対する高等職業訓練促進給付と自立支援教育訓練給付の対象を、区独自に所得が100万円超過する人まで拡大すること▽ニーズの高いウェブ系資格取得も対象に追加すること▽寄り添い型相談支援事業の拡充などで、当事者団体の方からは「凄い。うれしい」と、喜びの声をいただきました。

 また、パントリー活動補助についても、支援ニーズの増大を受け、補助額を10万円増額し、冷凍庫等の購入補助10万円を追加する等が示されました。このことを報告するとフードバンクの方からも「足立区どうしちゃったの。180度の変わりようですね」と、驚きの声が。

 コロナ禍が後押ししていているのはありますが、住民ニーズをきちんと汲んで、福祉向上のために税の再分配機能を発揮してくれ、うれしく感じています。

 10月2日に開催した千住フードパントリーにおいても、補助の拡充を報告すると、「やったぁ。うれしい」とボランティアスタッフから歓喜の声が上がりました。月に2回、毎月コツコツ取り組みを継続してきたことの上に公的支援の拡充を勝ち取ることができたわけで、実態的根拠を示し、行政に要求することの必要性を実感しました。

 ほか、災害備蓄用の生理用品や紙おむつも、生理の貧困対策の一環として初めて困窮者支援団体等へ配布されることとなりました。災害備蓄品は税金で購入したものです。それを廃棄したり漫然とばらまくのではなく、福祉等の政策効果を発揮する使途へ。今後も、改善の余地ある事業を困窮者支援につなげられるよう、政策提言していきます。

  
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