2021年10月15日 1694号

【遺骨土砂を使わせない意見書否決 市民560人の声ないがしろにリベンジへ 大阪・枚方市】

 遺骨土砂問題意見書は、政令指定都市の大阪市に続き堺市(9/30)でも採択され、沖縄県外で40超に。採択には至らなかったが市民の運動が粘り強く続く「平和で豊かな枚方(ひらかた)を市民みんなでつくる会」大田幸世さんから報告が寄せられた。

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 9月27日、大阪府枚方市議会では「沖縄戦戦没者の遺骨等を含む土砂を埋立に使用しないこと等を求める意見書」が保守派議員の賛同があったものの少数否決。すぐに「リベンジ」という市民の声が上がりました。

 沖縄戦遺骨収集ボランティアの具志堅隆松さんが全国の自治体議会に意見書採択を求めていると知り、協力いただける議員や沖縄出身者、フィリピンで父親を亡くした遺族とともに、意見書可決に向け話し合いました。また、市議会への要望書行動を開始し、560人の要望者で議会に可決を迫りました。

 要望に名を連ねた中には、沖縄在住者が83人、うち枚方の友好都市名護市から60人という連帯の動きもできました。しかし、大阪維新の会と公明党は「反対」との情報があり、急きょ、議員へのファクス行動、議員まわりの強化を呼びかけました。ファクスは1週間足らずで50通を超え、遺族の「話をきっちり聞いてもらうまで議員控室の前に立つ」との強い思いを共有し、最後まであきらめずに議員訪問を続け全議員と接触。

 反対理由は「辺野古問題と関連付けて…単に人道問題ではない」「内容調整をする時間がなかった」など、意見書の趣旨と関係のない弁明ばかり。市議会の硬直した現状を変えなければと痛感しました。

 敗戦から76年、肉親の遺骨すら戻らない方々が身近にいます。この事実を直視し人の尊厳を踏みにじりながら強行する辺野古基地建設に待った≠フ声を広めたい。早速、協力者にお礼と、継続した取り組みの呼びかけを開始します。

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