2022年1月14日 1706号

【維新支配強め女性を締め出す 大阪府議会議員定員削減に反対する OPEN(平和と平等を拓く女たちの絆)代表・茨木市議 山本よし子】

 大阪維新の会は、大阪府議会2月定例会に議員定員削減を提案しようとしています。この削減案は、府議会議員定数を現在の88人から79人に減らすもの。2023年府議選からの適用をめざし、維新府議団は昨年7月に案を決定しています。

 2011年に維新による強行採決で紛糾する中、109人から88人に削減された経緯があります。今回削減されれば、10年間で30人も減ることになります。

 大阪府の人口が10年前からほとんど増減がないことからみれば、暴挙としか言えません。79人になれば、人口10万人あたりの議員数は現在の1・00人から0・89人に。いま最も少ない東京都0・90人をも下回り、全国最低になります。

 これが維新の掲げる「身を切る改革」です。議員を削減することで、多様な意見が排除され、とりわけIR(統合型リゾート)・カジノの実現、大企業優先経済の推進、教育、医療、福祉の切り捨てをスムーズに進めるためのものです。

 また、削減に伴って1人区を増やす計画です。現行53ある選挙区のうち1人区は31ですが、これを36選挙区約7割にまで増やそうというのです。小選挙区制が抱える問題点は、衆議院選挙でも指摘されています。大量の「死票」を生み出し、女性議員の進出をよりいっそう困難にします。

 東京都では1人区は42選挙区中7選挙区で約17%、女性議員は127人中41人で32%です。大阪府は88人中女性議員が今でもたった6人7%と全国36位ですが、定数減に1人区増まで重なれば、女性の声はますます府政に届かなくなります。

反対の声上げる女性たち

 このような維新の削減案に対し、反対の動きが起きています。定員4が3に削減される吹田市では、9月定例会で「府議会議員の定員削減に反対する意見書」が賛成多数(維新だけが反対)で可決されています。

 府内の女性たちも「府民・女性の声を切り捨てないで」と声を上げています。弁護士、大学教授、労働組合、女性グループのメンバーなどが女性有志アピールを出し、街頭宣伝行動を行いました。私、山本もOPEN代表として呼びかけ人の1人になっています。

 女性を議会から締め出すことは、女性の社会参加の道を閉ざし、ジェンダー平等政策を後退させます。断じて許すことはできません。

 さらに、大阪市会議員の定数を2〜8人削減する案も出ています。府市ともに、2月議会での強行成立をストップさせましょう。

 
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