2022年1月14日 1706号

【2022年― 命 くらし 平和をまもる闘い始動 労働組合つぶしの大弾圧を許さない元旦行動/大阪府警本部前で「謝罪しろ」/流れを変える年に】

 「大阪府警は謝罪せよ」「吉村知事は謝罪せよ」「警察は法律を守れ」―2022年元旦、大阪府警本部前に怒りのシュプレヒコールが響き渡った。

 全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部(関生支部)に対する弾圧事件の一つ加茂生コン事件で、大阪高裁は21年12月、一人は無罪、もう一人は罰金刑と、一審の懲役刑(執行猶予付)を覆す一部勝利判決を出した。この判決を足掛かりに、今も続く弾圧に抗議し流れを変える年にしようと約400人の支援労組、市民団体が駆けつけた。

 無罪判決を受けた当該の発言が参加者の気持ちを代弁する。「無罪判決になったが、もう一人の仲間は有罪のまま。検察は12月24日上告した。これで二人とも最高裁で無実を勝ち取るために一緒に闘える。最高のクリスマスプレゼントだ」

 警察権力は11事件のべ80人以上の組合員を逮捕している。すべてが正当な労働組合活動を刑事事件にでっちあげたものだ。刑法違反など最初からないのだから、全員無罪が当たり前だ。

 弾圧の背景を想起させる発言も。米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会は「関生弾圧はちょうどXバンドレーダー反対運動にはじまる」と語った。14年9月の現地闘争へのバス送迎を道路交通法違反に問い、翌年になって無関係の関生組合事務所を家宅捜査した。続発する関生事件の前触れだった。反基地、反原発、反差別。関生支部の幅広い運動が弾圧の背景の一つだ。

 主催した大阪実行員会参加のZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)は「雇用証明を求めたことが犯罪にされる。いわれなき罪で逮捕、仕事もできません」と市民に呼びかけた。なかまユニオンは「柔軟で民主的な実行委員会運動を誇りに、さらに闘いを広げよう」。大石あきこ衆院議員、木村真豊中市議も連帯あいさつをした。

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