2022年07月22日 1732号

【福島みずほさん 5期連続当選/「市民、若い世代が支えてくれた」】

 福島みずほ候補(社民党党首)は候補者名記載21万6984票を得て見事5期目の議席をかちとった。

 東京・半蔵門の貸会議室に設けられた開票センターで10日午後10時、最初の記者会見に臨んだ福島さん。「まだ結果が出ていないので」と断りつつ、「憲法9条を守ってほしい、非正規雇用・年金・物価高、生活が大変、医療・環境・原発・農業の問題などなど、たくさんの要望を聞いた。とくに若い女性たちが選択的夫婦別姓や同性婚、リプロダクティブ・ヘルス/ライツに伴う避妊・妊娠・中絶・出産、女性に対する暴力・セクシャルハラスメント、シングルマザー、介護の現場の課題などで頑張ってほしいと声をかけてくれた」と手ごたえを語る。

 その後は時おり各放送局の中継やインタビューに応じながら、別室で待機。報道陣も少なくなる中、日付け変わって11日午前2時、民放3社が福島さんの当確を伝えた時点で再びマイクをとった。「9条が変えられるかもしれない国会に何としても社民党が必要と訴えてきた。あとは政党要件の2%をクリアできるよう見守りたい。支援してくださったすべてのみなさんに心から感謝。憲法の価値を生かしていく活動に全力で頑張る」と決意を述べた。

 週刊MDSからの「議席獲得には市民の期待も大きかったのでは」との質問に、福島さんは「おっしゃる通り。無所属の自治体議員の人、全国のいろんな市民運動をしている人、何とか政治を変えたいという人、そして今回とてもうれしかったのは、若い人たち、大学生や大学院生が応援に来てくれ、ボランティアをやり、マイクを握って『なぜ応援するのか』説得力ある形で言ってくれた。市民の頑張りが支えてくれている。これからもたくさんの市民の人たち、働く人たちと一緒に政治を変える運動をやっていきたい」と確信を込めて答えた。

コリアンタウン新大久保で 「包括的差別禁止法を」

 選挙戦最終日9日、福島候補は都内有数のコリアンタウン新大久保で街頭宣伝。

 「政治は人を幸せにするためにあるのに、そうなっていない。法律や制度が差別を温存・助長している。ここ新大久保には今もヘイトスピーチがある。差別は人の魂を殺す。部落差別・女性差別・外国人差別・障がい者差別・LGBT差別…あらゆる差別をなくす包括的差別禁止法をつくり、人権救済機関をつくり、選択議定書を批准し、日本の社会を変えたい」と意気込みを語り、「戦争と差別・排外主義は手を携えてやって来る。軍事的緊張が高まるほど差別・排外主義が横行する。沖縄・南西諸島の自衛隊配備とミサイル計画に反対し、北東アジアに平和・非核地帯を構築していこうではありませんか」と呼びかけた。

 行き交う若い女性が足を止め、宣伝カー上の福島さんにスマートフォンのカメラを向ける姿も見られた。

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