2022年08月05日 1734号

【議会を変える 大阪府茨木市議 山本よし子 カジノ住民投票 市民の力に希望が見えた】

 茨木市でのカジノの是非を問う住民投票をもとめる署名活動で、私はもとめる会茨木の代表の一人として取り組んできました。カジノの誘致は、茨木市も含む大阪府全体の問題です。市民の納めた税金はカジノ業者とグローバル企業の利益のためにではなく、医療や福祉のためにこそ使わなければなりません。誘致をとめることは維新府政を変えることであり、市会議員としても全力で取り組まなければならない課題です。

 署名運動は市民の自発的な呼びかけで始まり、政党や議員が表に出るような運動ではありませんでした。市民運動があまり活発でない茨木市で果たして署名が集まるのか。とても不安なスタートでした。最終的には、茨木市で6112筆を集めきり、法定数を上回る数を達成することができたのは市民の力です。

 まず第一に、署名活動で中心的に動いたのは「憲法いかそう茨木市民の会」のメンバーです。「市民の会ニュース」読者を訪問し受任者になってもらい、その受任者が地域をまわって署名を集めました。教え子からたくさん署名を集めた元教員の方など感動的な出会いもあったことが報告されています。

 また、連日のように街頭に立ち、署名を訴え、団地やマンションの戸別訪問で署名を依頼しました。このような活動は、日頃の市民の会の活動があったからこそできた取り組みでした。

 もう一つは、茨木市で継続して取り組まれてきた共闘の取り組みです。この間市民と野党の共闘を進めてきた総がかり行動いばらき、政党を超えて継続して取り組んでいる反原発の茨木金曜行動の積み重ねがあります。年金者組合や地域の労働組合など行動に参加している団体や個人が、自分たちの周りで署名を集めました。署名締め切り日前後に、まとまって署名簿が届き署名数が一気に増えました。

 政党や組織の判断と指示で動く従来の共闘ではなく、地域のつながりの中で、一つの課題に対して自らが判断してかかわり、つながりをつくっていくという市民の運動が作られてきたと思います。関心ある市民、何か行動しなければと思っている市民はたくさんいて、カジノの署名がそんな市民を突き動かしたのです。

 この運動を強め広げていくことが、地域から憲法改悪を許さず、維新、自公らの府政、国政を変えていくことになります。
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