2022年08月26日 1736号

【安倍元首相「国葬」は憲法違反/差し止め求め市民231人が提訴/東京地裁/民主主義破壊の張本人を国が追悼するのか】

 8月9日、安倍晋三元首相の国葬の差し止めを求めて市民231人が東京地裁に提訴した。

 原告らは「安倍国葬は戦争への道だ」「赤木さんの命を返せ」と声を上げながら、裁判所構内へ。訴状では、「何ら法令上の根拠なし」「国会を無視し、必要な手続きを一切省略」「思想・良心の自由を侵害」「信教の自由、政教分離の原則に違反」「財政民主主義を根本的に破壊」等の違憲性を列挙し、国葬および国葬への予算支出を行わないよう求めている。

 記者会見で、「安倍元首相の国葬を許さない会」代表の藤田高景さんは「提訴決定後、短期間のうちに数多くの激励・支援が寄せられ、原告団への参加呼びかけに連日、全国から申し込みが殺到した」と市民の怒りの大きさを伝えた。

 大口昭彦弁護団長は「国会でヤジを連発し、詭弁・恫喝・揶揄といった品のない態度に終始し、結局問題をうやむやにする。民主主義を破壊したのは安倍元首相その人だ。そんな人物を国家的行事で追悼することがどうして岸田首相の言う『民主主義を守る決意を示す』ことになるのか」と容赦なく問いただす。

 原告の一人、前田朗東京造形大学名誉教授は「統一教会に取り入り、その票を取りまとめて権力を握っていったのが安倍晋三という政治家。家庭崩壊・人権蹂躙を支えた。愚劣と下劣と卑劣を一つにしたパーソナリティーを国葬にすることは、この国がどこまで腐敗しているかを世界に示すことになる」と指摘した。

 原告団参加の申し出は当日朝に締め切った後も続いており、近く第2次提訴を行うという。



安倍国葬反対 市民が地域で行動

署名を探していた 大阪

 平和と民主主義をつくる会・大阪はJR京橋駅前で週末連続署名行動。「国葬反対署名ができるところを探していた」「自民党―統一教会(の関係)はあかんやろ」など反応は上々。8月7日は53筆、13日は25筆の協力が寄せられた。(写真は13日)


まず声を上げよう 京都

 市民有志が呼びかけ、8月1日、向日(むこう)市東向日のスーパー前で、安倍元首相の国葬反対の街頭アピール行動に19人が参加。11日には京都市JR桂川駅前のスーパーでチラシ配布、署名も。(写真は1日)

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