2022年09月02日 1737号

【みるよむ(630) 2022年8月13日配信 イラク平和テレビ局in Japan 戦争終わらせる世界の市民の連帯を ―2022ZENKOにイラクからメッセージ】

 2022ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)in大阪にサミール・アディルさん(イラク労働者共産党)から国際連帯メッセージが寄せられた。

 サミールさんは、現在も進行しているウクライナ戦争は「民主主義のためでも、ドンバスの住民のためでも、主権や独立の尊重のためでもない」と批判。「この戦争は、経済的政治的覇権獲得のためであり、ヨーロッパと世界における政治的線引きを明確にするために行われている」と断言する。ウクライナ戦争とは、ロシアとNATO(北大西洋条約機構)諸国という両帝国主義間のウクライナにおける代理戦争なのだ。

 サミールさんは「自らの戦線を統一してロシアとNATOに反対する反戦運動に立ち上がり、戦争の実態を世界に暴露し、『戦争に反対、軍国主義に反対』のスローガンの下に戦線の先頭に立とう」と呼びかける。

 さらに、「日本が帝国主義国家としての野心を強調する機会に利用し、この地域の軍事に参加している」とはっきりと批判する。

社会主義の視点で連帯へ

 戦争によって、イラクでも物価が上昇、失業が増加し、労働者・市民の生活は苦しくなっている。対して、「失業者や契約労働者の継続的な大衆抗議行動、社会サービス提供を要求するデモは、既存の軍事権力への民衆の継続的な抵抗として続いている」と現場の闘いを紹介する。

 サミールさんは「抗議運動を組織化し統一するために、革命的な展望をしっかりと持って活動している」と強調し、「戦争と軍事に立ち向かうために連帯戦線を構築しよう」と訴える。

 「私たちには、社会主義の視点のもとで戦線を構築するために努力する以外の選択肢はありません」という言葉は、根本的な社会変革の視点を明確にした闘いの展望と確信を力強く発信している。

(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)

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