2022年09月30日 1741号

【区立幼稚園廃園再考を 市民が記者会見 東京・荒川区】

 東京・荒川区は、区立幼稚園について、現在の8園から4園に削減し、1園のこども園の幼稚園部門を廃止する計画を7月1日に突然発表した。9月16日、区民有志で結成した「区立幼稚園の問題を考える会」は、区立幼稚園存続を求めて記者会見を行った。

 参加した30代の保護者は、区の「私立が先にできた。区立が民業を圧迫している」という経営ファーストの姿勢に疑問を投げかける。40代の保護者も、素晴らしい教育をしている私立もある、とことわった上で「私立は経営と教育が一体になっている。経営ができなければ、教育に支障をきたす。区立は経営と教育が分離されていて、子どもファーストになる」と述べる。

 パブリックコメントは、区報に小さく掲載されただけで期間はたった14日間。「区立幼稚園の問題を考える会」は、区民への周知が不充分な点を問題視。性急に計画を進めようとする荒川区に再考を促すために、街頭宣伝や街頭署名活動を行ってきた。「区民を巻き込んで話をしてほしい」というこうした区民の声を無視する荒川区は、住民自治の根幹を置き去りしているのではないか。賛同署名は5486筆集まっている。

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