2022年10月07日 1742号

【原発賠償京都訴訟控訴審 6月最高裁判決を乗り越える決意】

 9月9日大阪高裁で、原発賠償京都訴訟の控訴審第15回口頭弁論が開かれました。この日、開廷前に高裁に対し「公正な判決を求める署名」を団体署名21団体と個人署名1982筆分を提出。累計88団体、1万2883筆となりました。その後、正門まで入廷行進した原告らを支援者が拍手で迎えました。法廷は、被告側の準備書面提出のみで、すぐに閉廷。

 場所を移して開催された報告集会では、弁護団から原告3名の本人尋問と専門家の証人尋問を申請したこと、6月17日の最高裁判決(多数意見)については行政法の専門家と勉強会をしており、それがまとまったら書面として提出することなどが報告されました。

 参加した原告9名が前に並び、1人ずつ現在の心境や本人尋問への決意などを発言。尋問に立つことになった原告からは「不安を感じるが、皆さんの期待に応えられるよう頑張る」「避難の権利を認めてもらえるよう頑張ろうと思うので、これからも応援してほしい」「避難者数が意図的に減らされている。これからも避難者としてやっていくので、力を貸してほしい」などの決意が続きました。

 6月最高裁判決について、「京都訴訟も他の訴訟も精一杯頑張って勝利判決を積みあげて、今回の判決を覆して行かないといけない」「判決の日、私は最高裁前にいた。多数意見は、何をやってもどんな手立てをしても事故は起こるんだから国に責任はない、簡単に言うとそういうことだ。あんなアホな判決は絶対に覆さないといけない」と乗り越える意気込みを語った原告もいました。

 また、「コロナの状況の中いろいろな給付金が出たが、原発事故当時、私たちは仕事が休みになっても給料の保障も持続化給付金もなかった」と、政府の対応を批判する原告も。

 オンラインで参加していた九州訴訟原告からは、いつも京都訴訟を手本にさせてもらっていると連帯のあいさつがあり、裁判に初めて参加した大学院生2人もあいさつしました。

 次回期日は12月7日(水)14時半から大法廷で。結審まであと1年ほどです。ぜひ傍聴支援を。

(原発賠償訴訟・京都原告団を支援する会 上野益徳)



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