2022年10月14日 1743号

【南西諸島を絶対に戦場化させない ノーモア沖縄戦の会がシンポ】

 9月25日、ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会主催のシンポジウム「台湾有事・日米共同作戦の正体〜メディアはどう闘うか」が宜野湾市内で開催された。昨年12月、南西諸島を拠点に台湾有事を想定した「日米共同作戦計画の原案作成」との衝撃のスクープ記事を書いた共同通信専任編集委員の石井暁記者が講演した。

 石井さんは、安保法制は、自衛隊が米軍と一緒になり中国と闘う仕掛けだと指摘。「中国が台湾を侵攻したとしても絶対に日本は参戦してはいけない。アメリカが戦争するのを止めないと」と訴えた。その手立てとして、(1)安保法制廃止の動きを強める(2)重要影響事態・存立危機事態を認定させない闘いを国会で行う(3)日米安保の事前協議で戦闘作戦行動を拒否し、在沖米軍基地から中国に米軍機を飛ばさせない―などを挙げた。「それが南西諸島を再び戦禍の犠牲にしない我々の誓いだ」と結んだ。

 二部ではメディアはどう闘うかを議論。「沖縄が危ういのは、台湾有事のためではなく日本の国防策が愚策だから。シェルターや避難方法を語る前に愚策を改めないといけない」(会発起人、三上智恵さん)「(平時の基地報道はあっても)いざ戦争になったら米軍基地と自衛隊基地がどう機能するのかの想像力が足りなかった。これからは戦争報道という意識で台湾有事を考えていかなければ」(新垣毅・琉球新報報道本部長)と振り返った。

 会共同代表・山城博治さんは、11月に与那国、石垣、宮古、うるま市の4者を招いた島々シンポジウム、12月には大規模な県民集会の開催を行動提起した。最後に「南西諸島の戦場化に反対する決議」を読み上げ、参加者と共に確認した。

シンポジウムは以下のQRコード、URLから視聴できる


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