2024年01月05日 1804号

【議会を変える/東京都足立区議 土屋のりこ/沖縄県民大集会初参加】

 「沖縄県民大会に参加しよう」―ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)の呼びかけを耳にし、子どもも連れて参加したいと即決した。1歳を迎え自分で歩くようになり少しずつ外出するハードルが下がってきたことと、私の原点である沖縄の命こそ宝≠フ思いを子どもにも伝えたいと思っていたからだ。

 11月の沖縄は、半袖で十分な日差しが照り付けていた。会場にはキッチンカーが並び、これまで反基地運動に参加しづらかったという若者たちが工夫を凝らした企画が多々。小さな魚がたくさん集まり敵に立ち向かう巨大アート「スイミーバイ」。メッセージを書く子どもたちが制作に夢中になっている。前段のコンサートでは島唄ポップスやエイサーも。若者のアイデア・企画が親子連れなど新たな参加者をうみ、久々の県民集会は1万人参加で大成功だった。

 特に印象的だったのは集会での若者の『童神(わらびがみ)』の歌とアピールだ。「天からの恵み 受けてこの地球(ほし)に 生まれたる我が子 祈り込め育て」

 一緒に参加した子どもは、集会そっちのけで大好きなお芋を食べ、おにぎりを食べて会場を歩きまわっている。その姿を見ながら思いは沖縄戦へと馳せる。「居場所が知れる」と泣き叫ぶ赤子を日本兵が殺した沖縄戦。泣く子を何とか静まらせようと親が必死に押さえている間に息が止まってしまった子どもたちの無念。そんな歴史のあった沖縄で、今、若者たちが命のバトンをつなぎ、米軍基地も自衛隊基地もいらないと声を上げている。すべての人が誰かの「愛(かな)し思産子(うみなしぐぁ)」だ。殺すことも殺されることもごめんだ、と迸(ほとばし)る若者たちの歌声に、戦争のない社会を子どもたちにつくっていく政治の責任をかみしめた。

 次は10万人で成功させよう!? 子どもが集会の内容を理解する日はまだまだ先だが、闘う大人たちの背中を見せたいし、また県民集会に参加し沖縄と連帯したいと思う。

 東京にいては見えない沖縄のリアル。現地に来て学ぶことは大事だと改めて感じた集会参加だった。

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