2024年01月26日 1806号

【みるよむ(680)2024年1月13日配信/石垣島の自衛隊基地建設に反対する―藤井幸子さん講演/2023ZENKOスピーキングツアーより】

 12月7日、ZENKOスピーキングツアー広島集会に藤井幸子さん(石垣島の平和と自然を守る市民連絡会事務局長)がオンライン参加し、現状を講演した。

 藤井さんは、この数年で建設された巨大な自衛隊基地を石垣島の地図で示し、写真や映像で実態を伝えた。

 自然豊かな於茂登岳(おもとだけ)のふもとでは、国の天然記念物で絶滅危惧種のカンムリワシの生息地に、47ヘクタールの基地が建設されている。(都会の中学校の用地面積が約1ヘクタール。その47倍)

 そこには地下司令部と弾薬庫が設置されており、「有事」の名の下でミサイルを撃てば、まさにこの石垣島が標的になる。

 基地は拡張され、西側に伸びた訓練場では、レンジャー訓練や日米共同訓練が行なわれようとしている。
基地の正門前にはライフル銃を装備した自衛隊員が警備に立ち、内部ではミサイル車両が動き回っている。

 どこにも「敵」がいない中、この銃は戦争に反対する市民に対して向けられていると言える。

 人工ビーチには、ウクライナ戦争の実戦で使用されている地対空ミサイル(PAC3)が配備されている。地元の住民も観光客も通るビーチに長期間配置されたのだ。近くには大きな燃料タンクもあるというのに。

国防より島民の命を

 港には米軍の掃海艇が入港し、オスプレイも飛来。昨年10月の日米共同訓練“レゾリュートドラゴン”では、民間の石垣空港を使い、オスプレイで負傷兵を運ぶ訓練が実施された。

 石垣市長は「国防最前線の町」と豪語し、避難シェルターを作ったり、駐屯地(基地)を一般開放して市民を取り込もうとしている。

 こんな軍事化の中、藤井さんたちは「核も基地もない沖縄と日本、世界」をめざして粘り強く反基地の闘いを続けている。この闘いに、日本全体から、世界から連帯していきたい。

(イラク平和テレビ局in Japan代表・森文洋)

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