2024年01月26日 1806号

【辺野古大浦湾の埋め立て強行/沖縄現地で不屈の闘い広がる/ハンスト、ゲート前集会、海上行動も】

 沖縄県の事前協議申し入れすら全く無視し、政府・沖縄防衛局は1月10日、不意打ちで辺野古大浦湾への石材投入を強行した。この暴挙に沖縄現地はもちろん首相官邸前をはじめ全国で、工事中止を求める抗議の行動が広がっている。

 県民らは10日ただちに行動に起(た)った。12日には、キャンプ・シュワブゲート前のオール沖縄会議「代執行で埋め立てを許さない県民集会」で900人が声を上げ、海上で抗議船、カヌー隊が「海を殺すな」。石材を搬出する本部港塩川地区でも阻止行動を展開した。

 那覇市の県庁前では10〜12日、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」具志堅隆松さんらが「ウチナーンチュは国の言いなりにはならない」とハンガーストライキ。多くの市民や遺族も訪れ、3日間貫徹した。ハンスト決行趣意書(要旨)を紹介する。

 「―戦没者の尊厳を守るために、沖縄南部地区からの辺野古・埋立土砂採取計画の撤回を求める―

 知事は、辺野古基地建設に、先の大戦の激戦地であった沖縄南部地区の土砂を使うという設計変更申請を不承認としていたが、国土交通大臣の代執行により承認されてしまった。

 しかし、埋立承認の際の留意事項では、『工事の実施設計について事前に県と協議を行うこと』『土砂採取場所を変更する場合は知事の承認を受けること』と定められているように、埋立土砂の採取地決定は知事の承認事項である。

 今回、防衛局は、戦没者の血と魂を吸い込んだ南部の御霊石を住民や日本兵を殺したアメリカ軍の基地を作るために海に捨てようとしているのだ。これは戦没者に対する裏切りであり、冒とくである。 知事も『人道上、許されるはずもない』と言われたが、まさに『公益上の観点から免許すべきでない』はずである。次の2点を求め、ハンガーストライキに入る。

1.防衛局はただちに沖縄南部地区を土砂採取予定地から外すこと。また、採取地の決定は知事の承認事項であると認めること。

2.知事は県民・国民や全国の遺族のためにも、毅然とした態度で人道無視の防衛局による南部地区の土砂調達計画を撤回させるよう全力をあげること。

 2024年1月9日」

 具志堅さんらは撤回へ2月6日、防衛省交渉も行う。

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