2024年02月02日 1807号

【議会を変える/滋賀県大津市議 中川てつや/市民の力で議会請願可決! 介護保険料引き下げを明言させる】

 2000年に始まった介護保険制度は、3年に一度の改定ごとにサービス内容が低下する一方、保険料は上がり続けています。大津市の保険料も当初の2倍以上になり、介護サービスの一部負担もあって、その利用を控えるという矛盾が生じています。今年4月からの改定に当って、市民から介護保険料の値上げをせず下げて欲しいという要望は強く出されていました。

 私が代表の「平和と市民自治のまち大津をともにつくる会」では、昨秋から学習会や「介護保険料の値上げをせず介護利用者の生活を守る」署名活動を続けてきました。

 11月議会では、私から介護保険料の値下げを求める一般質問を行いました。その質問で、市執行部から「3年間で1億円を投入すれば標準保険料を月額30円下げられる」旨の答弁を引き出しました。

 現在、大津市は介護給付費準備基金を55億円もため込んでおり、過去にこの基金は、4年間9億1千万円使ったのが最大です。ならば倍の余裕をみて20億円を残して、単純計算で残り35億円を投入すれば月額1050円の値下げが可能です。市介護基金条例の規定の解釈をもとにした再質問でも「基金を活用することは少なくとも上昇を抑制していくこと」との答弁を引き出しました。他会派の議員から「介護保険料は中川さんの質問で市の方向が示された」との声も寄せられました。

 また、市民から提出され、私が紹介議員となっていた「介護保険料を引き下げることについての請願」は、市議会本会議(12/25)において賛成多数(29対8)で可決されました。この原動力は介護保険料引き下げを求める市民の運動の力です。そこへ基金の活用で引き下げが可能なことを私の質問などで明らかにしたことだと考えます。

 1月22日には、大津市担当課に対して739筆の署名を提出し市民の切実な声を届けました。対応した担当課長は、額の明示はなかったものの保険料を引き下げる旨を実質的に明言しました。今後、市民運動と議会での追及の両輪で、大津市で初めてとなる介護保険料の引き下げを、大幅な額で実現させるため奮闘します。

MDSホームページに戻る   週刊MDSトップに戻る
Copyright Weekly MDS