2024年03月08日 1812号

【議会を変える/東京都足立区議/土屋のりこ/区民要望を前へ】

 第一回定例会があり、代表質問をおこなった。災害対策、子育て支援、地区の再開発に関してなど8項目にわたって取りあげ、成果もいくつか得ることができた。

 ひとつググっと進んだのがLGBT政策に関して。同性婚カップルの子どもたちが交流できる居場所作りを求めてきたが、新年度上半期に実施すると具体的な回答を得た。同性カップルが直面する困難や思いなどを伝えるパネル展については「新年度4月の実施」と明快な答弁が返ってきた。早速当事者の方へ報告し、今後の事業実施に関しての要望をお伺いした。「急に進んで驚いた」とのことだったが、私も今回の急展開には驚いた。議会質問の力を感じた。

 千住関屋町にできる高層マンションとの災害協定締結でも「200人程度受け入れ可能な垂直避難場所(浸水域内で指定避難場所でなくともより高く安全確保できる場所等)の確保を要請する」=協定締結の方向で調整する、と。

 また、提案した自転車ルールの啓発キャンペーンについても「検討する」、デマンド交通等サポートに関する要請についても「検討する」との答弁。お役所言葉を揶揄(やゆ)し「霞が関文学」と呼ばれる用語解説によると役所の言う「研究する」はやらないという意味だが、「検討する」はやりますよということで大きな差がある。けれど、その後進捗(しんちょく)をチェックしないと、忘れられたり永遠に検討中だったりと前に進まないため、本会議や各種委員会の場でしっかりモノ申していくことが重要だ。提案した事業に予算がつけられ、区民の求める内容となるようさらに求めていきたい。

 そして、今回大きな成果だったのが介護保険料だ。全部値下げとまではならなかったものの、経済的に厳しい非課税者(第1〜5段階)の階層は値下げを勝ち取ることができた。署名を集め、委員会でも「税法上非課税としている人からすら保険料を取り立てるあり方はおかしい」と繰り返し指摘してきた。議員になり8年取り組んできたことであり、一定の成果に結実させられたことをうれしく思う。区民要望実現へ、またコツコツ頑張っていきたい。

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