2025年06月13日 1874号

【住まいの権利裁判/福島県は追い出しをやめろ】

 5月28日、住まいの権利裁判の口頭弁論が東京地裁で開かれ、8人目となる原告意見陳述が行われた。

 福島県南相馬市から避難した原告は「県はいつも『県民に寄り添う』と言うが、その施策は怠ってきた。私たちは2019年末にやっと都営住宅に引っ越せた。夫と私は高齢で病気がち、ますます物価高の中で知らない街で生きていくのは困難。県は(家賃相当額の)2倍請求はやめてほしい。これ以上無理な追い出しはしないで」と訴えた。

 報告会で井戸謙一弁護団長は「弁護団は準備書面で、2倍請求がどのようないきさつで契約書に盛り込まれたのか、大きな争点として釈明を求めているが、福島県は『説明の必要はない』との立場で明らかな公序良俗違反に当たる」と話した。

 今後は証人申請に入っていく。弁護団は、行政の関係者や国際人権法の学者も申請しているが、福島県は「原告本人以外の証人は必要ない」と逃げている。

 次回は9月1日、次々回は11月12日と決まった。

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