2025年07月04日 1877号
【米国のイラン空爆糾弾/核戦争すら導く国際法違反の戦争犯罪】
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米大統領トランプは6月21日(日本時間22日)、イランのウラン濃縮施設などへの大規模空爆を行ったと発表した。イスラエルによる一連の攻撃に続く、何の根拠もない国際法違反の攻撃だ。新たな世界戦争、核戦争さえ導きかねない暴挙を厳しく糾弾する。
平和を望むイラン民衆をはじめパレスチナ、西アジアの民衆は直ちに怒りの声を上げ(別掲)、アメリカ、イギリス、日本でも緊急の抗議行動が取り組まれた。
だが、石破首相は「米国の対応はイランの核兵器保有を阻止するという決意を示したもの」(6/23)と述べ、攻撃を事実上支持した。トランプ、ネタニヤフという戦争屋を支え、自ら大軍拡と先制攻撃路線を突き進もうとしているのだ。
国際法違反の無法を続けそれに加担する米・イスラエル・日本政府を糾弾し、虐殺・戦争やめろの行動に今すぐ立ち上がろう。

アメリカによるイラン攻撃を非難する/イラン労働者共産党ヘクマト派(公式路線)/2025年6月22日
本日6月22日未明、アメリカのB2爆撃機と巡航ミサイルによるイラン国内の核施設への空爆が行われた。この攻撃により、破壊的で反動的な影響を伴う戦争の暗い影が、イランと広範な地域の人々の頭上にさらに濃く広がった。この攻撃は交渉の最中に実行され、事実上、この戦争をより危険で複雑かつ深刻な段階へと押し進め、地域の人々、とりわけイラン国民にとって深刻な脅威となっている。
ガザ地区のジェノサイド、イスラエルによる一方的なイラン攻撃、そして本日のアメリカによる空爆は、西側諸国の無条件な支援の下で行われ、「自由世界」の指導者たちが地球上の数十億人に押しつけている世界の一端を象徴する。この世界は、軍国主義、国家テロ、ギャング的暴力、国際法や条約の無意味さを本質とし、人間的基準を一切持たず、人命の価値すら普遍的に認められていない世界である。
原爆を使用した過去を持ち、大量破壊兵器を口実にイラクを廃墟に変え、「テロとの戦い」を名目にアフガニスタンを反動的かつ非人道的な勢力の手に委ねたその国家は、今また「核イランとの戦い」「中東の安全保障の防衛」を名目に、イランの無辜(むこ)の民を反動的な目的の犠牲にしている。独裁者や聖職者と戦いイランの民衆を自由にする≠ニ称するこの偽りの旗の下で、ネオナチからムジャーヒディーン系の宗教的過激派、クルド民族主義のファシスト集団に至る最も危険な反動勢力に道を与え、社会の基盤そのものの崩壊が世界の眼前にさらされている。
イラン労働者共産党ヘクマト派(公式路線)は、アメリカによるこの危険かつ冒険的な軍事行動を強く非難し、そのすべての帰結と危機について、イラン国民、地域諸国民、全世界に対する直接的な責任はアメリカ政府にあると断ずる。同時に、欧米諸国による今回の戦争的冒険と恐るべき軍事行動への協力と支持も、戦争と爆撃の共同責任を負うと明確に糾弾する。
われわれは、世界の労働者階級、反戦・平和団体、人道的進歩的なすべての個人と組織に対し、アメリカ=イスラエルとその同盟者による戦争機構を即時停止させるための全面的抗議と迅速な行動を呼びかける。
イランの人々はすでに40年以上にわたり、日々、自由・福祉・安全・平等を求めてイスラム共和国に立ち向かっている。彼らは、いかなる側からの戦争や爆撃をも望んでおらず、戦争・貧困・抑圧のない世界を目指すその闘いにおいて、ガザの虐殺者やこの地域の戦争・不安・破壊・殺戮(さつりく)の張本人たる「救世主」など一切必要としていない。 |
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