2025年07月04日 1877号

【都議選 清水とし子さん、せいの恵子さん勝利/市民と野党の"本気"の共同が力に/次は参院選で石破内閣打倒へ】

 東京都議選が6月22日、投開票され、市民と野党の共同候補は定数2の日野市で清水とし子さんが、定数3の北区でせいの恵子さんが、激戦を制し勝利を手にした。

みんなが自分ごと 日野市

 22日午後9時前、日野市多摩平の「清水とし子さんを都政へ!市民応援団」事務所に支援者が集まり始めた。NHK出口調査で清水さんは都民ファーストの候補に次ぐ2位につけたが、この調査に期日前投票者は含まれておらず、ぬか喜びは禁物だ。

 それでも、投票率が4年前より6ポイント以上アップしたこと、応援団が何度もシール投票を実施したイオンモール多摩平の森に近い投票所の投票率が最も高かったことなどを話題に、明るい雰囲気が漂う。

 4月の日野市長選で自民推薦候補に惜敗したあるが精一・前市議は『しんぶん赤旗』の取材に応じ、「総選挙・市長選・都議選の三つで勝つための共闘を継続してきた。学校校舎の雨漏りをしっかり改修させることで中小業者の仕事をつくり、雇用にもつなげる『雨漏りニューディール』の提唱もその一つ。地域でこつこつと共闘の運動をやっていかないと、世の中は変わらない」と話した。

 10時45分、応援団共同代表の木村真実弁護士が「決まりました」と市選管発表の確定開票結果を伝える。清水さんは1万5340票を獲得。前回と同じく自民元職を次点に沈め、見事再選を果たした。

 盛大な拍手とクラッカーに迎えられ、応援団事務所に現れた清水さん。「あるがさんの仇(かたき)を取ったぞ」と拳(こぶし)を上げる。応援団メンバーも「"し"市民と共に"み"みんなの声を"ず"ずっと4年間"と"都政に届け実現した"し"信頼度No1"こ"これからも頑張れ」とエールを送る。

 清水さんは「みなさんが本気で、自分ごとの選挙として闘っている姿を見て、絶対勝たなきゃいけないと思った。どんな波が来たって市民と野党が本気で共同したらどんな選挙にも勝てる」と力強く語った。

 応援団・上地悦子さんの「みんなが自分のこととして、日野市を変えるために闘った」との言葉に、清水さんも「日野の市民と野党の共同は『本気』が上に付く。共産党都議団の全都の話を聞くが、ここまで気持ちよく本気で共同しているところはない」と応じる。

 「今度は国政も変えたい。頑張りましょう」。清水さんの呼びかけに「そうだ」の声が飛んだ。




まちの課題前面に/北区

 北区は、市民と野党の共同候補、せいの恵子さんが、元北区議会議長の自民党候補との接戦を勝ち抜き、2万3106票を獲得し当選を果たした。日本共産党の曽根はじめさんが7期守ってきた議席を引き継いだ。

 せいのさんは市民、立憲野党の熱い支援を受け選挙を闘った。「小池都政にしっかりものが言える議席が必要」と共同の意義を強調。

 「やさしいまちをつくる会きたく」「みんなで選挙@東京12区」などの市民団体が中心となって、シール投票を行い、応援弁士、SNS発信を精力的に担った。

 市民が訴えるまちの課題を前面に出しての選挙運動。特にタワーマンションを誘致する赤羽駅前再開発については、住民合意で進める、儲け優先ではない「修復型まちづくり」を提唱した。

 選挙結果を受けて「つくる会きたく」代表の藤平輝明さんは「市民運動と結びつき、また実現できる候補の勝利は、地域変革運動の大きな力になる」と語った。

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