2025年08月29日 1884号

【PWSU委員長モハマド・アローシュさん/ヨルダン川西岸地区の実態を語る/ ―虐殺・占領を終わらせるための集い―】

 2025ZENKOには出席できなかったPWSU(パレスチナ労働者闘争ユニオン)のモハマド・アローシュ委員長が7月28日、大阪市内で開催された集会にオンラインで参加。その場での質問と答えを紹介する。

 西岸地区の状況は

 私の住むトゥルカレム県は人口約21万人。農業、工業、教育などで有名なところだ。1948年(第1次中東戦争)と67年(第3次中東戦争)の占領・入植地に挟まれている。不法入植がさらに広がり、悪名高い分離壁があちこちにつくられている。

 今は日々、イスラエルの占領政策に直面している。ガザ攻撃が始まった23年10月7日以来、トゥルカレムにある2つの大きな避難民キャンプが攻撃され、4万人の人びとがまたも難民として追い出されてしまった。

 イスラエルに働きに出ていた多くの人びとは、10・7以後、失業者になってしまった。イスラエルはブルドーザーでパレスチナ人の家を破壊している。また、トゥルカレムだけで350人が殺された。

 ここは、イスラエルの占領政策によって最も被害を受けている都市の一つだ。トゥルカレムには1930年(イスラエル建国前)に設立された最も古い大学がある。その大学にイスラエル軍は検問所を設置し、駐留している。裁判所や行政の庁舎がある区域もイスラエル軍が占拠している。


 日常生活の困難は

 多くの検問所がつくられており、都市間の移動がままならない。イスラエルに対し批判的な発言や行動と見なされれば、すぐに拘束されてしまう。現在、2万6千人が拘束されている。大半が労働組合の活動家やジャーナリストらだ。

 昨日(7/27)、イスラエル兵が「テロリストの捜索」を口実に近くにやってきて、何か所も爆破していった。子どもたちも怖がっている。

 食糧は今のところ何とか手に入る。電気は、イスラエルの電力会社が支配しているので、よく停電する。水不足は深刻だ。貧困と失業も広がっている。

 これには2つの要因がある。イスラエルの占領政策とともに、自治政府が機能していないことだ。

 アローシュさんの日々の活動は

 まず、イスラエル兵の犯罪行為を記録している。二つめは、労働条件や賃金、などの調査活動だ。そして、会議をもって、現状の評価や方針を討議している。石油化学労働者との連携を進めている。

 ZENKOの取り組みについて

 感謝し、称賛する。ZENKOでの討議内容、決議は深いパレスチナ連帯を示している。重要な取り組みだ。

 本日(7/28)、フランスとサウジアラビアが共催する「2国家解決」のための国際会議が始まった。英国、カナダなど、西側主要国でパレスチナ国家承認の動きが出ている。ぜひ、日本でも政府に迫ってほしい。われわれは正義に基づいた平和を求めている。パレスチナ解放まで闘い続ける。

 国際連帯を広げているみなさんに、会えることを願っている。

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