2025年08月29日 1884号
【無差別爆撃の指揮官への叙勲 取り消せ/具志堅隆松さんが二度目の政府交渉/外務省「東京大空襲は人道主義に合致しない」】
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東京大空襲を指揮した米空軍司令官カーチス・ルメイへの叙勲を取り消せ。沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松さんが8月14日、3月に続き再び政府に要請した。
政府側から内閣府賞勲局に加えて外務省の儀典総括官室と北米局が出席した。要請に先立ち、ルメイの証言テープを手がかりに大空襲の全貌を追った日本テレビの特集番組を上映。感想を問われた政府側出席者は「行政の立場で参加しており、個人としての受けとめは控える」とだけ述べた。
具志堅さんは「多くの日本国民を虐殺したルメイに勲章を与える―空襲の犠牲者に対する日本政府による冒涜だ。撤回すべきだ」と迫る。外務省にも「ルメイをなぜ内閣府に推薦したのか」と質問し、「政府がやったことは日本の尊厳をアメリカに売り渡したに他ならない。それを取り返してほしい」と求めた。
内閣府は前回同様、「氏はわが国(こく)の航空自衛隊の発展に尽力した功績で閣議決定の上、叙勲された。過去の叙勲の取り消しは想定されていない」と回答。
同席した上村英明衆院議員(れいわ新選組)の「現在の国際法の基準に従えばルメイは戦争犯罪人」との指摘に、外務省は「東京大空襲に関しては、国際法が根ざす基本思想である人道主義に合致しない、反していると言える」と応じる。
上村議員はさらに「日本は民間人の犠牲者と軍人の犠牲者にものすごい差別をしている社会。ルメイに与えた名誉は今も続く。軍を優先し、民間人をどれだけ殺しても戦争犯罪に問わない。再検討しないなら、国会で大きく議論しなくてはならない」と強調した。
具志堅さんは「国民を殺した戦犯を叙勲することは国の“恥”。撤回すると言わない限り、問題は終わらない」と通告。翌15日、靖国神社前で「沖縄戦戦没者の遺骨が混じる土砂を基地建設の埋め立てに使うな」「カーチス・ルメイの勲章を取り消せ」と訴え、ハンストを決行した。
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