2025年10月31日 1893号

【10・13団結まつり/教育交流ひろば/学校を戦争動員の場にさせない/中学校職場体験問題を論議】

学校に浸透する自衛隊

 「戦争体制づくりを許さない」がスローガンに入った今年の団結まつり。東大阪市では中学校25校のうち14校が自衛隊を職場体験先に、大阪市では131校中、24校が自衛隊に職場体験に行っている実態が明らかになりました。滋賀県栗東(りっとう)市で、小学校で自衛隊の出前授業が計画されていることも伝えられていました。

 昨年のこの教育交流ひろばで論議した「心の天気」入力強制問題では、「子どもといっしょに教育を考える会」がつくられ、大阪市教育委員会への「質問と要請」を提出、市民協議が行われました。先日、議事録(要旨)が大阪市ホームページに掲載され、強制できない問題との認識を広げることにつながっています。

 今回の交流ひろばは、自衛隊の教育現場への浸透を問題にし、それを許さない取り組みの出発点とすることを目標に開催しました。

実態示し体験中止要請へ

 当日は25人で交流。公文書公開請求から分かった大阪市の自衛隊職場体験の実態、全国の政令市教育委員会に問い合わせた関連情報、東大阪市の保護者の立場からの自衛隊職場体験反対の取り組み報告を受け、質疑と意見交流をしました。

 「学校がこんなことになっているなんて」という驚きの声。「先生たちは反対しないのか」と質問も出ました。戦争体制が整備されてきて、自治体や学校も組み込まれつつあります。現場では、「職業の一つである自衛隊を紹介してどこが悪い」と言われると反論しづらい状況になっています。

 自衛隊は、戦闘=人を殺すことを目的とする特殊な規律を持つ組織です。職場体験でも、自衛隊だけ生年月日、住所等の個人情報を提出させている実態があります。学校教育としてどうなのか論点を整理し、反対の具体的取り組みをつくりだそうと確認した教育交流ひろばでした。
(ZENKOこどもと教育分科会実行委員会・松田幹雄)

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