2025年10月31日 1893号

【守るべきはくらしと日常/ミサイルより花束を リレートーク】

 リレートークは、沖縄・石垣島の藤井幸子さんから始まった。「ミサイル基地は抑止力の名分で作られたが、今はもっと軍拡せよ、となっている。日米豪合同軍事演習は明日10月20日から始まる。それは市民を守らず、日本すら守らず、アメリカの対中戦争の準備だ」

 熊本の海北(かいきた)由希子さんは、8月に長射程ミサイル配備を止める要請で県庁に行ったが、まともに聞いてもらえなかった。「自治体は国の暴走を止めるためにあるのに、私たちを見ていない」

 弾薬庫のある大分・敷戸の池田年宏さんをはじめ、日鉄跡地に新たな軍事拠点が作られる広島・呉、神戸港の軍事利用が懸念される兵庫、三菱重工がある愛知、浜松基地の静岡、横須賀米軍基地のある神奈川―と全国の発言者が登壇し、軍拡と戦争準備の実態を伝えた。

 関西の市民は地域の運動を紹介する。奈良・生駒市の佐川愛子さんは「多くのお寺の住職さんも協力」と、ミサイルを止める大仏の絵とともにアピール。京丹後・米軍Xバンドレーダー反対の永井友昭さんは「30人が駆けつけた」と前に並んだ。滋賀の稲村守さんは「明日からの合同演習に饗庭野(あいばの)が入っていないのは我々の運動の成果。倦(う)まずたゆまず諦めず闘おう」。

 地元・精華町民の真崎一伸さん(ほうそのネット)は「署名活動では1割しかしてもらえなかったが、問題を知らなかった人に知らせることができた」。同じく町民の島本真梨子さんは「周囲では反対運動はまだまだで歯がゆく感じている。ここは知的な環境で、大人も子どもも夢を描ける。守るべき国とは家族と子どもたちがくらす日常そのもの。人こそが国」と訴えた。

 大阪・交野(かたの)市の志水博子さんは「戦争に対抗できるのは地域のつながり。ミサイルより花束を!」と、コールを呼びかけ盛り上げた。
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