2025年12月12日 1899号

【全国で市民が原発NO】

柏崎刈羽原発再稼働容認に抗議/1200人が県庁を包囲/新潟

 11月25日、「柏崎刈羽原発再稼働の是非を考える新潟県民ネットワーク」の呼びかけで、新潟県庁を包囲する「人間の鎖」緊急アクションが取り組まれた。

 県庁に隣接する自治会館で事前集会が開かれ、集会決議として花角(はなずみ)知事宛ての緊急申し入れ・知事の判断に抗議し、「県民に信を問う」公約の遵守を重ねて求めます≠ェ採択され、その後参加者は4つのブロックに分かれて、県庁の外周道路へ移動した。

 県庁正面に設置されたマイクで、参加者は1200人を超えたと発表され、県民らは隣の人と手を握り1回目の「人間の鎖」が完成。そのあとアピール行動開始。リレートークでは「県民投票がダメなら知事選だと思っていた」「知事は再稼働容認表明の際、安全対策への理解が深まれば再稼働への理解も深まると言ったが、これは再稼働に反対する人は理解力がないと言うのと等しい」など、口々に花角知事への批判が語られた。

 最後に再度「人間の鎖」を作り、「再稼働の是非は県民が決めたい」「知事は公約を守れ」「県議会だけで再稼働を決めるな」とシュプレヒコールし、行動を終えた。


東海第二原発(茨城)を今こそ廃炉へ/廃炉デー大集会に180人/東京

 新潟県花角知事が東京電力柏埼刈羽原発再稼働を容認した直後の11月24日、東京では「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」主催の「廃炉デー大集会」に180人が結集した。

 主催者代表の柳田真さんは「首都において初めての再稼働を、日本原電、東京電力への大衆行動で何としても止めよう」とあいさつ。

 脱原発ネットワーク茨城共同代表の小川仙月さんは「(耐震基準の)『解放基盤面』という固い岩盤に立つ原発と違い、東海第二は、地表マイナス370bでないと固い地層が出てこない。豆腐状の軟弱地盤(砂礫)に人工岩盤(基礎)を載せて立つ決定的弱点がある」と解説。東海第二原発の再稼働を止める会事務局・披田(ひだ)信一郎さんは「防潮堤の取水口部は作り直すしかない。広域避難計画は複合災害に対応できず、対象者92万人中、最大でも17万人の避難しかできない」と講演で強調した。

 東海村前村長・村上達也さん、福島原発被害東京訴訟原告・鴨下美和さんの報告の後、5団体(牛久〈うしく〉、東葛、葛飾、越谷、川崎)が地域での反(脱)原発の活動を語り「手をつなぎ広げよう」とアピール。集会後、日本原電本店前を通るデモで「今こそ廃炉」を訴えた。


「乾式貯蔵は永久貯蔵」/阻止し老朽原発止めろ! 高浜全国集会/福井

 11月30日、福井県高浜町で「原発続けるための乾式貯蔵NO!全国集会@高浜」が行われ、400名の参加で成功した。

 当日は関西電力が稼働後50年以上の超老朽高浜原発1号機を再稼働させようという日と重なり、怒りをより増幅させた集会となった。

 最初に元日本原子力研究所研究員の木原壯林さんが、乾式貯蔵導入の狙いを明確にした。「関電の原発の使用済み核燃料を貯蔵するプールが3〜5年後に満杯になる。そのため放射線量や発熱量が減少した使用済み核燃料を乾式貯蔵に移してプールに空きを作り、老朽原発を運転継続しようとするものだ」。しかし、使用済み核燃料の中間貯蔵施設や再処理工場完成の見通しが立たない現在、その行き場はどこにもなく、現地の危険性が増えるだけだ。

 その後、全国各地から反原発の闘いが報告され、中間貯蔵施設の候補地である上関(山口県)の地元からは「引き受けません」と力強い宣言がなされた。

 集会後には約1時間の町内デモへ出発。家から外へ出て手を振ってくれる方がいるなど、地元の人びとに大きくアピールできた。

(ZENKO関電前プロジェクト・吉田武司)

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