2026年02月20日 1908号
【原発のない地球を(37)/ 科学と人権に基づく日本放射線リスク評価委員会の設立に注目を】
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2月22日に神戸大学で日本放射線リスク評価委員会(仮称)が設立される。
2011年3月の福島原発事故以降、日本政府は放射線被ばくによる健康被害はないと強弁し、避難を余儀なくされた人たちへの住宅提供を打ち切り、汚染地域への帰還を強制している。こうした日本政府の人権無視の政策は、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告などによって正当化されている。これらは、巨大原発事故が起こっても原子力産業が破綻しないように生み出された論理であり、非科学的で人権無視の体系だ。
このたび設立される日本放射線リスク評価委員会は、1986年のチェルノブイリ原発事故の際に設立され、内部被ばく無視のICRP理論体系を批判して大きな影響を及ぼした欧州放射線リスク委員会(ECRR)の活動を継承発展させ、科学と人権に基づく放射線防護の理論体系を市民の側に立って構築することをめざしている。その設立趣意(案)は、
1. 私たちは放射線の被害から人類を守るために科学と人権に基づく被曝評価体系を確立します。国際放射線防護委員会(ICRP)をはじめとする原子力ロビーの放射線被曝防護¢フ系は科学原則を踏み外し、人々の健康を守ることを放棄し、核産業を守る本性を露わにしました。私たちはこれを批判し、権力や利害組織、社会的圧力に屈することなく、命と環境を守るための評価体系を作りあげます。
2. 私たちは放射線による健康被害の隠ぺいを許さず、虚偽情報(フェイク)に騙されることなく、被害の実態を評価し、記録します。過去を記録することは科学という営為の端緒にとどまらず、被害を受けた者として世界市民に対する責務でもあります。
3. 確立した「科学と人権に基づく被曝評価体系」を世界の国々の放射線防護基準に反映させ、放射線被曝から人権に基づく防護がなされるように「日本放射線リスク評価委員会(仮称)」を設立します。
準備会への参加呼びかけ人には、代表の矢ヶ崎克馬琉球大名誉教授をはじめ多くの研究者のほか、医療問題研究会の医師たち、避難者や被ばくに関わる裁判に携わる井戸謙一弁護士、大飯・高浜原発の運転差し止めを命じた樋口英明元裁判官、6・17最高裁共同行動実行委員会の共同代表である水戸喜世子さんなど多彩な顔触れが見られる。
私はその今後の活動に大いに期待している。設立総会は、準備会会員でなくても部分参加、オンライン参加も可能なので、興味を持たれた方は記念講演だけでも聞いてみてはどうだろうか。
(U)
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