2026年02月20日 1908号

【原発事故被害九州訴訟控訴審 国の責任なしの不当判決 原告団は上告へ】

 2月4日、福岡高裁で福島原発事故被害九州訴訟の控訴審判決があった。原発事故の国の責任を認めず、被害者への賠償水準は一審より後退した不当判決だ。

 午後2時半、高瀬順久裁判長が判決を読み上げる。国の責任を問う請求は「すべて棄却」。東京電力に対する損害賠償請求では、2011年12月の「収束宣言」を超えた場合も子どもを持つ世帯は避難の相当時期を例外とした一審の判断を変更し、子どものみを認め総額は減額=親子分断を強いるという、合理性を欠く内容だ。また、ふるさと喪失の慰謝料を認めないなど、避難者の救済に道を閉ざす判決だった。高裁前で弁護団は「無責任な原子力行政を追認」「県外避難者を切り捨てる」と旗出しした。

 原告団長の金本友孝さんは「こんなことをやっていたら世の終わりだ。わたしたちが未来を切り開く」と決意を述べ、原告の内藤哲さんも「司法の腐敗、没落をまざまざと見せつけられた」と憤った。

 報告集会では全国の被害者訴訟団体が怒りを表明した。生業(なりわい)訴訟原告団の服部崇さんは「第1陣に続き今も1600人が地裁、高裁で闘っている。多くの署名を集め、訴え続けることが重要」と激励。また、東京、愛知・岐阜、京都、関西、兵庫訴訟などから激励のあいさつ、決意が相次いだ。こうした連帯の報告を受け、原告団総会として最高裁に上告して闘う決意を表明。参加者から拍手を受け、共に闘う決意を固め合った。

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