2026年02月20日 1908号
【遺骨引き揚げは歴史をただす力/長生炭鉱水没事故84周年犠牲者追悼集会】
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山口県宇部市の長生炭鉱水没事故(1942年2月)から84年。犠牲者の多くが強制動員された朝鮮人であったことから「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」が資金を集めて潜水調査を行い、昨年8月に遺骨を4体引き揚げた。1月日韓首脳会談で遺骨のDNA鑑定を日韓両政府が協力して行うことが合意された。強制動員問題解決に向けた糸口ともなるDNA鑑定の合意は大きな前進だ。
2月7日の犠牲者追悼集会は、6人のダイバーを迎えて遺骨を引き揚げ、今後の収容を加速させるための重要な機会であった。
集会には、韓国人遺族だけでなく日本人遺族も参加。韓国からは政府関係者、韓日議員連盟の議員、弁護士、市民団体など多くが参列した。日本側はラサール石井参院議員、高良鉄美前参院議員、山口県と宇部市の関係者や市民が参列したが、日本政府はメッセージさえ届けなかった。会共同代表の井上洋子さんは「ご遺骨の尊厳を回復し返還することが待ったなしの時代の要請」とあいさつし、遺族代表は「みなさんの記憶と関心こそが歴史をただす大きな力となる」と訴えた。
ところが集会と並行して行われていた潜水調査で、台湾から参加したダイバーが高酸素(酸素中毒)が原因で急死する残念な事態となった。ダイバーのリーダーの伊左治佳孝さんは「ダイバーが自ら判断して行ったことを誰かの責任にすることは個人の尊厳を侮辱することになる」とコメントした。不測の事態を乗り越え、遺骨を引き揚げ歴史を正さなければならない。

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