2001年07月06日発行696号
ロゴ:沖縄戦後史のメロディ 海勢頭 豊

第12回『 御 神 崎 』〜人を信じるやさしさ求めて

写真:御神崎
御神崎

 石垣島の西の端に位置する御神崎(おがんざき)は、かつて船で沖縄本島へ向かう旅立ちのときは島に別れを告げる岬であり、帰るときは最初に出迎えてくれる場所です。旅する人々は、御神崎をながめては自らの心の歴史を胸に刻みこむのです。

 1983年に、その御神崎を遠くに偲びながら作ったこの歌は、熱く燃えて過ごした同世代の人たちへの、失った青春の挽歌です。

 多くの若者たちが、その時代の平和を求め青春をかけてたたかってきました。そして、時が過ぎ、いつの間にかそれはほろ苦い想い出として心の片隅に隠れて知らん顔をしています。しかし、今ふたたびその理想を抱いて旅に出てほしいと思いつつ作った歌です。

 冷戦構造が崩壊したあとも、世界中いたるところで戦争や紛争は絶えません。人と人、民族と民族、国と国のいさかいの火種は絶えていないのです。何故なのでしょうか。平等でよりよい生活を求めて生きていくためには、人を信じるやさしさがなければなりません。子どもたちにもやさしさを教えることが大切なのです。青春時代に平和を求めた先輩たち、同世代、そして若者たちに共通のテーマとして、やさしさを求めての旅立ちを呼びかけています。

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