2025年10月17日 1891号
【1891号主張/民意とかけ離れた自民新総裁/排外主義 軍拡の高市政権許すな】
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10月4日高市早苗前経済安全保障相が自民党総裁に選出された。高市は排外主義、軍拡推進の右翼である。
欧米右翼・極右と同じ
高市は、総裁選中に何を語ったか。「奈良の鹿を足でけり上げるとんでもない人がいます。殴って怖がらせる人がいます。外国から来て、日本人が大切にしているものをわざと傷つけようとする人がいるとすれば、何かが行き過ぎている」(9/22演説会)と発言。根拠なく外国人が悪いとあおる。
この排外主義は「アメリカファースト」を言うトランプ、ドイツのための選択肢(AfD)、フランス国民連合などの欧米右翼・極右と同じだ。グローバル資本主義による貧困・格差、生活破壊への市民の怒り、不安に対し、原因を外国人、移民に求める。グローバル資本主義を免罪するものだ。
軍拡と生活破壊
高市は臨時国会を経て首相に就任することになる。何をしようとしているのか。
まず排外主義の徹底である。高市は「毎年、私たちと文化や何もかもがあまりにも違う人たちをまとめて入れていく政策は考え直さなければいけない」(同前)と、「不法滞在」への対応の厳格化や調査・摘発にあたる職員の拡充を訴えた。「日本人ファースト」を掲げる参政党と同じ主張だ。
軍事費については「最新鋭の兵器も備え、スタンドオフ能力(敵基地攻撃能力)も持つ。ここにかかる費用をしっかりと積み上げて、3・5%より高くなるかもしれないが対応していく」(10/5しんぶん赤旗)と語る。岸田、石破を超える軍拡をしようというのである。
経済財政に関して「将来につけを残さないという考え方は借金を残さないということではない。一番重要なのは、成長しない世の中を将来に残してしまうことだ」(10/7毎日)とし、財政赤字も気にとめない支出拡大を公言した。高市はガソリン減税は口するが、消費減税には触れず、ぼろもうけを続けるグローバル資本や資本家への課税強化は行わない。株式市場は高市を評価し、株価は史上最高値を更新。なかでも三菱重工などの軍事関連企業株は10%以上値上がりした。
しかし、社会保障は改善せず、インフレ、円安が進進行し市民生活は一層悪化する。さらに高市は「全員に馬車馬のように働いていただく。働いて、働いて、働いていく」と、過重労働を進めることまで促した。
社会変革の展望掲げ
高市は、参政党や国民民主党と共に排外主義をあおり、民主主義に対する弾圧法=スパイ防止法制定や憲法改悪を実行しようとする。
こうした動きを阻み、DSA(アメリカ民主主義的社会主義者)のニューヨーク市長選予備選の闘いに学んで民主主義的社会主義の展望を掲げ、高市を追い詰めよう。排外主義、軍拡、生活破壊の高市政権を許してはならない。
(10月7日) |
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