2024年02月23日 1810号

【遺骨が眠る土を基地の埋め立てに使うな/戦没者を二度殺すのか/緊急防衛省交渉】

 沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」などは2月6日、衆院第1議員会館で防衛省と交渉し、戦没者の遺骨が今も多く眠る沖縄戦激戦地の土砂を辺野古新基地建設の埋め立てに使用しないよう強く迫った。

署名6万6146筆を提出

 冒頭、「Don't kill twice!(二度殺すな!)」署名6万6146筆を提出。ガマフヤー代表の具志堅隆松さんは「沖縄戦で亡くなった日本兵は防衛省にとって先輩であり、戦友だ。その血を吸い込んだ土を、旧敵軍である米軍の基地を造るために海に捨てるというのは戦友と遺族への裏切りに他ならない」と述べた。

 「沖縄島南部は土砂調達の候補地から外すべきではないか」との質問に防衛省は「凄惨な地上戦で軍民20万人もの尊い生命が失われた。ご遺骨の問題は真摯に受けとめる」と回答。具志堅さんが「南部の土砂は使わないと理解していいか」と重ねて尋ねても、「これ以上のお答えは難しい」と繰り返すだけだ。

 遺族から「父は6月23日に摩文仁(まぶに)の海岸の洞窟で亡くなった。遺骨の散らばる土を米軍基地に使えば父は2回殺されることになる」「土砂と遺骨は見分けることができない。戦没者の尊厳を守ってほしい」「土砂を掘り出して埋め立てられると二度と遺骨の回収は無理」「南部の土地は墓場と同じ。墓場から遺骨を取り出して海中に葬る行為は人間の尊厳を侵す暴挙」「歴史認識として間違っている。礎(いしじ)に刻銘されたのは24万人を超えている」と切々たる訴え、怒りに満ちた追及が続いた。

琉球民族の土地だ

 遺族の一人、祖慶(そけい)眞行さんは「そもそも日本民族が先住民族である琉球民族の土地に入ってくる権利があるのか」と問い、防衛省職員に「あなたの親族が亡くなったらその一部を辺野古基地に捨てられるか」とただす。職員は「個人的な見解については差し控える」と言い逃れに終始した。

 参院会派「沖縄の風」の伊波洋一議員からは「防衛大臣は『沖縄県内外の地方議会で南部土砂に関する意見書が可決されていることは承知している』と答弁。これまで『採取地は業者が決める』としていた沖縄防衛局も『調達先は決まっていない。手続きは防衛省が決める』と回答を変えた」との報告があり、遺骨土砂を使わないと明言させる運動の重要性が確認された。





横浜を戦争拠点にするな!

 2月8日、横浜港のど真ん中にある米軍基地「横浜ノースドック」で米陸軍揚陸艇部隊の運用開始式典が行われた。150人を超える市民が基地ゲート前に集まり抗議の声を上げた。



パレスチナ、ウクライナの即時停戦実現/軍拡・金権腐敗の岸田内閣を打倒しよう/3月MDS(民主主義的社会主義運動)集会

◆3月2日(土)
・阪南 14:00 大阪狭山市文化会館さやかホール

◆3月3日(日)
・東京南部 13:00 大田区カムカム新蒲田
・滋賀 10:00  大津市勤労福祉センター
・茨木 14:00  茨木市福祉文化会館
・寝屋川 14:00  寝屋川市立産業振興センター
・大阪市 10:00  城東区LAGセンター
・枚方 13:30  枚方市サンプラザ生涯学習市民センター

◆3月9日(土)
・千葉 14:30 市川市市川教育会館
・神奈川 17:30 鶴見区生麦地区センター

◆3月10日(日)
・東京北部 13:30 北区田端新町コミュニティーアリーナ
・京都 9:30 長岡京バンビオ
・兵庫 9:30 西宮市勤労青少年ホーム

◆3月23日(土)
・三多摩 15:00 日野市豊田駅北交流センター

主催:MDS(民主主義的社会主義運動)
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